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WHOによる安全な食品調理10箇条
翻訳:渡 辺 幹 夫
原典:http://www.who.ch/programmes/fnu/fos/gldnrls.htmにある世界保健機構(WHO)からの文書
原典の趣旨に沿っての翻訳です。本邦で応用する上で改善する箇所がありましたらご連絡ください。
一部は翻訳の過程で意訳や補足をしています。
参考にされる方へのご注意
WHOの資料によると、食品の取り扱いに関係するほんの少しの要素が、食中毒の原因の大部分を占めていることがわかっています。共通するものは次の通りです。
- 食べる数時間も前に調理すること。特に病原菌の増殖や毒素形成に適した温度での保存。
- 病原を除去するための加熱や加温の不足。
- (病原に汚染された食品からの、器具などを介した)相互汚染。
- 食品を取り扱う人の側の衛生状態がよくない場合。
これらの要素に対して、汚染・増殖等の可能性のある食中毒病原の危険性をなくすためのアドバイスを10箇条として提案しました。
これらの内容は一般的なものですが、それぞれの生活習慣にあった予防法をつくりあげていくためのモデルであるべきです。
ですから、参考にされる皆さんは、これらの内容をそれぞれの(国の)文化での食品調理習慣に合うように改良されるようお勧めします。(よくない)習慣を変えることができればなお安心です。
- 処理されて安全な食品を選びましょう
果物や野菜のような多くの食物は自然のままが最もおいしいのですが、きちんと処理をしたものでなければ安全とは絶対いえません。たとえば、未処理の牛乳に代えて低温殺菌した牛乳を買い、電離放射線で処理して凍らせた鶏肉とそうでないものとを選ぶことができることでもわかります。
食品処理というのは食物の棚もちをよくするだけでなく、安全性を高めるために開発された技術であることを考えて買い物をしましょう。なかにはレタスのように生のまま食べるものがありますが、隅々まで良く洗うことが必要です。
- 食物を徹底的に調理しましょう。
生の食物、特に鶏肉、獣肉、卵、未殺菌の牛乳などは、病気の原因になる微生物で汚染されていることがあります。徹底的に調理するとそれらを殺すことができますが、食物のすべての部分の温度が少なくとも摂氏70度にならなければなりません。もしも調理した鶏肉の骨のまわりがまだ生のままだったら、オーブンで調理しなおして完全に熱を加えましょう。冷凍された獣肉、魚、鶏肉は、調理前に完全に解凍しなければなりません。
- 調理した食品はすぐに食べましょう。
完全に調理しても、食物の温度が室温までさがると微生物が増殖し始めます。食べるのを待てば待つほど、危険も大きくなります。安全に食べるためには、加熱が終わったらすぐに食べるべきです。
- 調理済みの食品は気を付けて保存しましょう。
あらかじめ食物を調理しておかなければいけないとか、食べ残しを置いておきたいなら、温かい場所(摂氏60度かそれ以上)か冷たい場所(摂氏10度かそれ以下)に保存しましょう。これは4、5時間以上保存するつもりのときは、大変重要な条件です。幼児が食べる物はいかなる場合も保存するのはお勧めできません。
よくある過ちは、冷蔵庫に温かいものをたくさん詰め込みすぎることで、数え切れないほどの食中毒の原因となりました。冷蔵庫に多大な負担をかけると、調理済みの食物は素早く芯まで冷えません。食物の中が摂氏10度以上のままでおかれると、微生物は中毒を起こす量まですぐに増殖します。
- 調理済み食品の再加温は完全に。
保存していた食物で増えた微生物を退治するのはこれが一番です。(ちゃんと保存していれば微生物の増殖を遅らせることはできますが、殺してしまうことはできません) もういちど確認しましょう、食物のすべての部分が最低摂氏70度になるまで徹底的に再加熱しましょう。
- なまものと調理済みの食物を一緒にしないようにしましょう。
安全に調理されたものであっても、ほんのわずかだけでもなまものと一緒にしただけで汚染されます。この相互汚染は、生の鶏肉が調理品に接触したときのように、直接的に発生します。これは油断のできない現象です。
たとえば、生の鶏をさばいたまな板を洗わずに調理済みの鳥料理を切り分けるのに使ってはなりません。さもないと再び微生物を発生させ、中毒がおこるようになります。
- 手を何度も洗いましょう。
食物を扱う前や、料理を中断するたびに手を完全に洗いましょう。特におしめを替えたりトイレに行ったあとは注意が必要です。魚、獣肉、鶏肉のようななまものを扱ったら、他のものを触る前にもう一度手を洗いましょう。
もしも調理する人の手に感染があるのでしたら、食物を扱う前に包帯かなにかでそこを覆いましょう。犬、猫、鳥、そして特にカメのようなペットは往々にして怖い病原菌をもっていて、調理する人の手を介して食べ物に入り込むことも忘れないでください。
- 台所をしつこいくらいきれいにしましょう。
食物の調理で使う台所の各部分は、食物をたやすく汚染させないために完全に清潔にしておきましょう。食物の切れはしやくずは微生物の温床になることを考えましょう。
皿や台所用品に触れたふきんはこまめに替え、再利用する前に煮沸してください。床をふく雑巾とは別にしなければなりませんが、雑巾も頻繁に洗いましょう。
- 虫やねずみなどの動物から食物を守りましょう。
動物は食中毒を起こす病原体をもっていることが多いのです。食物を密閉したところへ保存するのが最もよい方法です。
- 安全な水を使いましょう。
安全な水は、飲料水としてだけでなく食物の調理にも重要です。もしも水になにか疑いがあれば、料理に使う前や飲用の氷を作る前に沸かしてください。幼児の食べ物に使う水には特に注意しましょう。
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WHO(世界保健機構)は、汚染された食品によっておこる病気は現在の世界でも最も広範囲にわたる健康問題のひとつであると考えています。
幼児、免疫機能異常の人々、妊婦、高齢者といった方たちにとっては結果が致命的になりえます。家族をこれらの基本的原則に従って守りましょう。これらの原則は食中毒の危険性を明らかに低下させます。
さらに情報が知りたい方は下記まで(英語で)
Division of Food and Nutrition / Food Safety Unit
World Health Organization
1211 Geneva 27, Switzerland
電子メール:foodsafety@who.ch
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