独立准教授講座

分子行動神経科学

記憶の可視化と操作より探る、記憶・学習の神経基盤の究明
  • 記憶の獲得時に、脳内でどのような現象がどのような原理で起きているのか?
  • 記憶情報は脳内のどこで、どのような形で存在しているのか?
  • 記憶情報はどのような仕組みで適切に読み出されるのか?
  • 記憶の変化に伴って、脳内でどのような現象がどのような原理で起きているのか?

 

 

分子から行動レベルの最先端の神経科学によって、記憶の実体・学習の動作原理の本質を理解する

ヒトを含む動物には、多様な外界情報を脳内に記録して、それを適切に引き出す機能が備わっています。この仕組みのおかげで私たちは刻々と変化する外界環境・刺激に適した判断を下し、行動することができます。一方で、その破綻は認知行動・精神の深刻な障害を引き起こします。

“心”と同様、記憶も目に見えない物ですが、その実体は“経験(神経活動)依存的な神経回路の変化(可塑性)に基盤があると、現在の神経科学では考えられています。したがって、まさに学習の瞬間に変化が生じた特定の神経回路・細胞集団(記憶痕跡細胞)やシナプスを同定し、その場で起きている現象・原理を明らかにすることが最重要課題のひとつであります。

そこで当研究室では、世界に先駆けて開発した「記憶痕跡細胞の可視化・操作が可能な遺伝子改変マウスのシステム」を主に活用して、動物行動心理学、分子・細胞生物学、光・化学神経活動操作、in vivo脳内神経活動イメージングなどの最先端の手法を複合的に用いた研究を行っています。これらの手法を駆使して、記憶を構成する神経細胞群や回路の可視化、人為的活動操作を行い、脳の働きの謎や、機能破綻に伴う障害の本質的理解に迫りたいと考えています。