放射線統合医学

核医学

Atoms for Medicine ~核医学 原子の力を医療へ~
  • 医療用放射性核種の開発 (大阪大学核物理研究センター、理学研究科との共同研究)
  • 高精度分子イメージング装置の開発 (半導体PET, 永久磁石型PET-MRIの制作と運用)
  • 診断・治療用新規放射性医薬品の開発(がん特異的PET診断薬、難治性がんの粒子線内用療法)
  • 核医学画像のビッグデータ化(正常人のデータベース構築、治療選択、予後の推定)
  • 画像生物学に基づく診断(中枢神経疾患、免疫疾患、悪性腫瘍、循環器疾患など)
教授 医学系研究科未来医療イメージングセンター センター長 畑澤順
放射線統合医学講座 核医学
当研究室は、大阪大学大学院医学系研究科附属バイオメディカル教育研究センター トレーサー情報解析学(西村恒彦教授)を経て、現在に至っています。附属病院では核医学診療科として核医学画像診断を、附属未来医療イメージングセンターでは動物用PETを担当しています。

国際原子力機関と提携した世界的核医学研究教育拠点
海外から40名以上を受け入れ、最先端の画像診断・診療施設の設置運用・安全管理教育を担当

核医学は、1940年代に始まった新しい研究・診療分野です。原子核から放出されるエネルギーを生命科学研究・医療に応用する分野です。ヨウ素131から放出されるβ線を利用した甲状腺がん・バセドウ病の治療がその源流です。1960年代にはラジオイムノアッセイ法による血液中の微量活性物質測定が臨床に貢献し、1960年代にはガンマカメラ、1970年代にはPETカメラが開発され、放射性医医薬品の開発とともに分子病態の画像診断法として日常診療に広く利用されるようになりました。2000年以降、CTやMRと一体化した撮像装置が開発され、形態と機能の複合画像診断法として発展しています。当教室は世界に先駆けて永久磁石型小動物用PET-MRを開発し、附属未来医療イメージングセンターに設置して疾患の分子病態研究に利用しています。大阪大学核物理研究センターには、医療用放射核種を製造・精製する世界最高精度の加速器があり、治療用α線放出核種、診断用ポジトロン放出核種が生成されています。α線にはβ線の数十倍の細胞殺傷効果があり、腫瘍特異抗体を担体として投与すると、全身に転移したがんのα線治療が可能になります。現在の核医学の最先端は、α線・高エネルギーβ線による悪性腫瘍の診断と治療(核医学Theranostics)へと展開しつつあります。

研究内容

1)α線放出核種アスタチン211などによる難治性がんの内用療法
2)悪性腫瘍特異的PETアミノ酸トレーサの開発
3)炎症・免疫疾患の画像解析
4)全身臓器・腫瘍の血流と酸素代謝
5)ブドウ糖代謝画像の正常人データベースの構築と解析

また、医学系研究科医薬分子イメージング寄附講座と共同で、未来医療イメージングセンター PET分子イメージング部門を運営しています。