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研究科長主催セミナー・公開講座・セミナー
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研究科長主催セミナー歴
第1回
【日 時】 2008年6月19日(木)17:30〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 者】 平野 達也 博士(理化学研究所 主任研究員)
【演 題】 「染色体構築の分子基盤:コンデンシンから見た新しい染色体像」
第2回
【日 時】 2008年8月7日(木)17:30〜
【場 所】 医学部D講堂
【演 題】
ヘルペスウイルスの増殖機構および病原性発現機構:
光るウイルスを用いた解析がもたらすインパクト
【演 者】 川口 寧 博士(東京大学医科学研究所感染症国際研究センター感染制御部門ウイルス学分野)
【概 要】
ウイルスの定義の1つとして、「ウイルス粒子は極めて微小である。よって、光学兼顕微鏡では観察することができない。」という記述がウイルス学の教科書にはあった。
しかし、近年の光学顕微鏡の技術的進歩、また、様々な蛍光蛋白質の開発は、生きた細胞内のウイルス粒子を光学顕微鏡で観察することを可能とした。これらの新しいテクノロジーを利用して、ウイルス増殖過程の時空間的な解析が可能となり、ダイナミックなウイルス粒子成熟過程の実体およびそれに基づくウイルス病原性発現機構が次第に明らかにされつつある。本セミナーでは、これらウイルスの可視化技術の実際およびそれを利用したウイルスの増殖機構および病原性発現機構の解析について、我々の知見を中心に紹介する。
第3回
【日 時】 2008年8月28日(木)17:00〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 題】 「生物学的時間の理解に向けて−体内の時間を測る・操る−」
【演 者】 上田泰己 博士(理化学研究所)
【概 要】
腕時計を分解してみると正確に時を刻むのが如何に複雑な過程かが分かる。動力源によって発生した力が、調速部品によって一定速度の動きへと変換され、多くの歯車を経て秒針、分針、時針の動きとなって表示される。体内の時計も 同様に複雑で、遺伝子が形成するネットワークによって発振し、様々な生理現象のリズムを調節する。しかし腕時計と異なり、体内時計には明示的な設計図がない。セミナーではこのような状況下で、部品を探し出し、各部品の特徴を測り、全体の振る舞いを制御しながら、時には一から組み立てることによって生物学的時間を理解する試みを紹介する。
第4回
【日 時】 2008年9月11日(木)17:30〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 題】 「海馬シナプスの左右非対称性」
【演 者】 重本 隆一 博士 (生理学研究所 教授)
【概 要】
我々はNMDA型受容体サブユニットNR2Bが左右の海馬で非対称に配置していることを発見した。さらにAMPA型受容体サブユニットGluR1がこれとは逆の非対称性をもつこと、NR2B優位シナプスとGluR1優位シナプスでは、形態やサイズが異なることを発見した。 この非対称性の生理的意義を調べるため、左右の脳を分断したマウスを使って空間学習課題を行ったところ、より大型のスパインとGluR1優位シナプスを放射状層に持つ右側海馬で、空間学習がより起こりやすいことが明らかになった。
第5回
【日 時】 2008年10月30日(木)17:30〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 題】 小胞体の機能と制御のダイナミクス
【演 者】 森 和俊 先生(京都大学大学院理学研究科)
【概 要】
タンパク質は、各々に固有の立体構造を形成して初めて機能を果たすことができるため、タンパク質の高次構造形成はゲノム情報発現における最後の難関と捉え得る。タンパク質の形がおかしくなった時に細胞はどう対応するかという問いから、真核細胞が確立した多段階の巧妙な戦略が明らかとなった。分泌タンパク質や膜タンパク質が折り畳まれる小胞体内に構造異常タンパク質が蓄積したときに細胞が示す応答Unfolded Protein Responseを中心に、タンパク質の品質管理について議論を深めたい。
第6回
【日 時】 2009年1月22日(木)17:00〜
【場 所】 大阪大学大学院医学系研究科吹田キャンパス医学部講義棟2階 B講堂
【演 題】 朗読音声聴取時の脳活動 ―男女差から独立成分分析まで―
【演 者】 北澤 茂 先生(順天堂大学医学部生理学第一講座神経生理学教授)
【概 要】 われわれは「エッセイの朗読を聴く」際の脳活動をfMRIで調べてきた。本日は、われわれが偶然に発見した脳活動の男女差を紹介し、その意味を考察する。次いで、再生速度が変化する刺激を聴く際に、意味を理解できているかどうかを脳活動だけから判別する手法を紹介する。脳活動の時間パターンに事前の仮定を一切おかない独立成分分析を適用すると、音声言語の理解能力がMRIのスキャナーに入るだけでテストできる可能性がある。
第7回
【日 時】 2009年2月19日(木)17:00〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 題】 16年間-20℃で凍結保存されていた死体からのクローン個体作出
【演 者】 若山 照彦 先生(理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター)
【概 要】 凍結死体の細胞は大部分が死滅しており、従来の核移植方法では技術的にクローンは作れないと思われていた。だが我々は技術改良と核移植に最適な臓器(なんと脳だった)を見つけ出すこと、およびクローン胚をES細胞化し(これ をntES細胞と呼ぶ)、そのntES細胞をもう一度核移植する2段階法によって、マウスの凍結死体からクローン個体の作出に初めて成功した。絶滅動物の復活に1歩近づけたのではないだろうか。
第8回
【日 時】 2009年3月26日(木)17:00〜
【場 所】 医学部B講堂
【演 題】 バイオイメージングで「見出し」・「魅する」循環器研究
【演 者】 望月直樹 博士 (国立循環器病センター研究所循環器形態部長)
【概 要】 心臓・血管はダイナミックな臓器であり、その生命現象は生きた細胞・生物から学ぶことが多い。私どもは、細胞間接着調節機構、異なる細胞間の相互作用、発生・新生制御をイメージング技術で解き明かす研究を行ってきた。本講演では、血管内皮細胞の接着・生存機構と心臓・血管の発生に関する新たな知見と今後展開 したい血管新生の機能イメージングによる循環器研究を紹介したい。
第9回
【日 時】 2009年 4 月23日(木) 17:00〜
【場 所】 医学部講義棟3階 E講堂
【演 題】 脊髄損傷後の機能回復戦略の統合的研究
【演 者】 伊佐 正 教授(自然科学研究機構 生理学研究所)
【概 要】 我々はヒトと脳や身体の構造がよく似ているマカク属のサルをモデルとして、実験的に作成した脊髄損傷後の機能回復過程を検討している。皮質脊髄路の損傷後、指の巧緻な運動が回復してくるメカニズムについて、PETによる脳活動イメージングと薬物の局所注入を組み合わせて大脳皮質の様々な運動関連領域の機能回復過程への寄与を明らかにしたこと、モチベーションが機能回復を助ける神経基盤、下位中枢の神経回路のγ帯域のオシレーションの生成と機能回復の関係、さらに回復過程における大脳皮質関連領域での遺伝子発現の時期依存的変化のマイクロアレイ法を用いた網羅的かつ経時的な解析など、現在行っている様々な取り組みと今後の展開について紹介したい。
第10回
【日 時】 2009年5月28日(木)17:30〜
【場 所】 大阪大学大学院医学系研究科吹田キャンパス医学部講義棟3階 D講堂
【演 題】 「超分子複合体タンパク質分解酵素プロテアソームの多様性と生体制御」
【演 者】 村田 茂穂 教授 (東京大学大学院薬学系研究科)
【概 要】
30年前のユビキチンシステムの発見を端緒に、酵母から哺乳類に至る全ての真核生物においてユビキチン・プロテアソームシステムによるタンパク質分解があらゆる生命現象に積極的に関与していることが明らかとなってきた。その一方で、生物の進化とともにプロテアソームも進化した。すなわち脊椎動物において主要組織適合抗原複合体(MHC)の出現と時期を一にして、新しいサブユニットを獲得することにより"免疫プロテアソーム"を作りだし、プロテアソームによるタンパク質分解の副産物をMHCクラスI結合ペプチドとしてより適したものへ変換可能とした。また最近、我々は脊椎動物特異的な新しいプロテアソームのサブユニットを発見し、胸腺におけるT細胞分化に重要な役割を果たしていることを見出した。本講演では、プロテアソームの多様性の生物学的意義、およびこの多様性を支えるプロテアソーム分子集合のメカニズムを概説し、今後のプロテアソーム研究の展開について紹介したい。
第11回
【日 時】 2009年11月4 日(水) 17:00〜18:00
【場 所】 大阪大学大学院医学系研究科吹田キャンパス医学部講義棟1階 A講堂
【演 題】 疾患に対抗するオートファジー
:その作動機構・制御・生理機能
【演 者】 吉森 保 教授(大阪大学微生物病研究所)
【概 要】 オートファジーは、真核生物のほとんど全ての細胞に備えられた細胞内大規模分解・リサイクルシステムであり、膜オルガネラであるオートファゴソームにより実行される。永らく不明であったその分子基盤の解明が近年急速に進むと同時に、予想外の生理機能が次々と発見され、オートファジーは生命科学における最もホットな分野のひとつとなっている。本講演では、我々が見出してきたオートファジーを駆動・制御する分子機構と、疾患を抑止するオートファジーの生体防御機能について紹介する。
特別講演
【日時】 平成21年6月10日(水)16時30分〜17時30分
【場所】 医学部講義棟2階B講堂
【演者】 Dr. Linda J. Miller (Executive Editor Nature and the Nature journals)
【演題】 "How to get published in Nature"
第12回
【日 時】 2009年12月24日(水) 17:00〜18:00
【場 所】 大阪大学大学院医学系研究科吹田キャンパス医学部講義棟2階 B講堂
【演 題】 核内受容体の新規機能と癌
【演 者】 柳澤 純 教授 (筑波大学生命環境科学研究科)
【概 要】
多くの乳癌は、エストロゲン受容体(ER)を介して、女性ホルモンであるエストロゲン依存的増殖を示す。ERはエストロゲンの結合によって、DNA上の特異的な配列に結合し、標的遺伝子の転写を制御するリガンド依存性転写因子である。私たちはERの分解に関与するユビキチンリガーゼCHIPを見出した。CHIPを乳癌細胞中に強発現させると、乳癌の増殖および肺への転移が強く抑制された。一方、CHIPの発現抑制は、癌の増殖と肺への転移を促進した。この結果は、CHIPが乳癌の進展を抑制する能力を持つことを示している。さらに、私たちはERがTGFβの2ndメッセンジャーであるSmadや転写因子KLF5などのタンパク質をユビキチン化し、分解することによってさまざまな細胞内シグナルを制御することも見出した。この結果は、ERが複雑な細胞内ネットワークを形成していることを示しており、このネットワークの制御は癌や線維化疾患治療に役立つ可能性がある。
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