大阪大学大学院医学系研究科・医学部

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研究科長年頭挨拶

医学系研究科・医学部の皆様方へ
医学系研究科長・医学部長 澤 芳樹

 新年を迎え、研究科長として一言ご挨拶申し上げます。

 2015年は、世界を震撼させる出来事やニュースが多く、地球規模の社会や経済上の難題がマグマのように噴出し始め、今後さらに制御不能な世界情勢が予測されます。これまで日本人は、資源が乏しい中、勤勉誠実な民族性で経済発展をもたらしてきたことは世界の周知であります。しかし今後は、日本の経済力が低下していくなかで、世界の立ち位置を考えた場合、大学の役割は、改めて重要になっていくことが予想されます。すなわち、これからも日本の知の原動力としての大学への期待は大きく、なかんずく、日本の医療や医学の将来を考えた場合、大阪大学大学院医学系研究科の使命をあらためて考える必要があると痛感しております。

 大阪大学大学院医学系研究科では、Innovation, Translation, Globalizationをキーワードに、教育におけるグローバル化とともに明日の未来医療を支える新しい医療人の人材育成や明日の未来医療につながる基礎医学の発展と、長期に安定した財政の確保を進めております。そのため、研究科内の体制を強化しつつあります。すなわちグローバル化の中で国際交流やゲノム解析研究を一層推進するとともに、財政的に安定し、より一層基礎研究レベルを向上させ、大阪大学を発展させることができるよう、各テーマで実践から研究/教育まで、医学部から附属病院へとつながる統括的横断的組織としてイニシアティブを構築しようと考えております。そこで、まず強化すべき内容から産学連携クロスイノベーション・イニシアティブ、グローバルヘルス・イニシアティブ、そしてゲノム解析・バイオインフォマティクス・イニシアティブを創設しました。また、医学部教育、修士課程、博士課程のいずれにおいてもProfessionalismとGlobalismを養う教育改革を行っております。一方、新しく大阪大学で発見、開発された先進医療をイノベーションに結びつけるために、14年前から医学部附属病院に未来医療センターを設置し、3年前から未来医療開発部として新たな展開を進めており、今後も日本のトップランナーとして大きな成果を活かし、トランスレーショナルリサーチによる先進医療の推進などを通じて、地域医療の活性化や、最終的に、受け入れ病院として地域の病院との連携を図っていくことが、大阪大学附属病院のはたす地域医療における役割と考えております。そのような中、明治元年の勅旨による日本最初の大阪仮病院/仮医学校から150年である医学伝承150 周年を2019年に迎えます。2016年を迎えるにあたり、これまでの先達の努力や伝統文化を重んじつつ、今後50年100年と「地域に生き世界に伸び」ていくために、実学を重んじ自由闊達な学風と未来を見通す先見性をもって、「Challenging, SustainableそしてToughな大阪大学医学系研究科/医学部」のさらなる発展に取り組んでいきたいと考えております。