専門研修プログラム
大阪大学医学部附属病 院耳鼻咽喉科・頭頸部外科
専門研修プログラム 概要
① 耳鼻咽喉科・頭頸部外科とは・・
ヒトのQOLを守る
ヒトの五感のうち聴覚、嗅覚、味覚に関わります。また平衡覚や、摂食・嚥下機能も扱います。人間が人間らしく生きるための機能維持に深く関わる科です。
新生児から高齢者まで全ての年代の診療を行う
新生児や幼児の難聴・気道管理から、中高年の頭頸部癌、高齢者の嚥下障害まで、全ての年代に関わる科です。
外科系も内科系もできる豊富なサブスペシャルティ
顕微鏡や内視鏡下で行う繊細な手術から、頭頸部腫瘍のようなダイナミックな手術まで多彩です。一方、同じ疾患であっても内服や点滴など内科的な治療を行うこともあります。診断から治療まで一貫して担当することができ、各領域のスペシャリストを目指すことができます。
② 大阪大学の研修プログラムの長所・目標について
大阪大学大学院耳鼻咽喉科・頭頸部外科教室は、一般社団法人日本専門医機構の制度変革に対応しつつ、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の標準的医療をどの領域においても高度なレベルで遂行する臨床能力を獲得できるよう研修プログラムを作成しています。
大阪大学のプログラムの長所
- 大阪府および阪神地区は人口が多く、患者数も疾患の種類も豊富です
- 40名以上の指導医、約140名の教室員、400名以上の同窓会員を擁する本邦最大規模の教室であり、21の連携施設を有しています
- 基幹施設(大阪大学医学部附属病院)では、腫瘍、難聴・めまい、鼻副鼻腔、音声・嚥下・気道の4グループが、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の全領域にわたる高水準の医療を実践しています
- 定期的に第一線の講師陣を招聘して研究会を開催し、最新の知識・技術の獲得に努めています
これに加えて大学院大学としての使命を全うするため、耳鼻咽喉科医師としての臨床能力のみでなく、科学的思考に基づいて診療を行う能力、さらには、自ら研究に参加して新しい知見を生み出し学問を進歩させる能力を獲得できるよう、積極的に学術活動に取り組んでもらっています。
プログラム1・2年目 | : | 連携施設において、大阪府・兵庫県地方部会等での発表 |
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プログラム3年目 | : | 大学において、スタッフより医学研究および論文執筆の指導 |
大学院(希望者) | : | 当教室や大阪大学大学院医学研究科内の基礎医学教室等で研究活動を行って博士号を取得 |
③ 専門研修施設と研修プランについて
21の専門研修施設はA・Bの2群に連携されており、A群の施設は総医員数5人以上、指導医2人以上、年間手術数500件以上の病院、B群の施設はそれよりやや規模が小さい、主に地域医療を担う病院としています。1年目および2年目をA群連携施設のいずれかで、3年目を大阪大学医学部附属病院(専門連携基幹施設)で、4年目をB群連携施設のいずれかで研修を行い、5年目夏に専門医試験を受験することを基本としています(各施設での研修期間が半年程度増減されるなどの変更が加わることがあります)。
1 | 基幹 | 大阪大学医学部附属病院 |
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2 | A | 大阪労災病院 |
3 | A | 大阪国際がんセンター |
4 | A | 大阪急性期・総合医療センター |
5 | A | 大阪市立総合医療センター |
6 | A | 関西労災病院 |
7 | A | 大阪医療センター |
8 | A | 大阪警察病院 |
9 | A | 八尾市立病院 |
10 | B | 市立豊中病院 |
11 | B | 市立吹田市民病院 |
12 | B | 近畿中央病院 |
13 | B | 市立東大阪医療センター |
14 | B | 大阪母子医療センター |
15 | B | 地域医療機能推進機構大阪病院 |
16 | B | 市立池田病院 |
17 | B | 県立西宮病院 |
18 | B | 堺市立総合医療センター |
19 | B | 大手前病院 |
20 | B | 住友病院 |
21 | B | 箕面市立病院 |
22 | B | 大阪はびきの医療センター |
大学院へは基幹施設での研修終了後に相談の上、随時進学可能です。
④ 専門研修プログラムにおける「経験が求められる手術」について
耳鼻咽喉科・頭頸部外科専門医を取得するためには、耳・鼻副鼻腔・口腔咽喉・頭頸部腫瘍の手術をバランスよく経験する必要があります。平成29年度における大阪大学のプログラム全体での手術合計数は、専門医取得に必要な目標数を十分上回るものでした。
耳科手術 | 鼻科手術 | 口腔咽喉頭手術 | 頭頸部腫瘍手術 |
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1,179件 | 1,860件 | 4,359件 | 1,318件 |
責任者(プログラム担当)
准教授 | 今井 貴夫(いまい たかお) |
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