常勤医師派遣病院のご紹介

大阪労災病院

北原 糺

大阪労災病院(以下、当院とする)は労働省外廓団体である労働福祉事業団が経営する労災病院の一つとして昭和37年4月に設立され、当初から耳鼻咽喉科が設置されており、平成24年には病院とともに創立50周年を迎えます。

当院許可病床総数は678床、うち耳鼻咽喉科定床数は37床です。外来患者は適切な病診連携のもと、1診療日平均60程度に抑えられつつ、一方で入院の必要な急性疾患患者、手術患者に対しては耳鼻咽喉科病棟を含む全病棟で対応するため、総数定床を上回る1診療日平均40前後で推移しています。現スタッフは私以下、梶川 泰第二部長、福嶋宗久医師、古川雅史医師、大畠和也医師と5名で運営しています。

当院耳鼻咽喉科は前部長の奥村新一先生が耳科手術を専門とされていたことから全国的に耳科手術で有名であり、土井勝美・近畿大学医学部耳鼻咽喉科教授、三代康雄・兵庫医科大学耳鼻咽喉科准教授という世界的にも著明な耳の外科医を生み出しています。現部長である北原の専門領域も耳科・神経耳科であるため、月・火・金の午前・午後の全身麻酔手術枠で月平均40件をこなす手術件数のうち、半数近くは耳科・神経耳科手術という構成になります。神経耳科手術には、難治性メニエール病に対する内リンパ嚢開放術、難治性BPPVに対する半規管遮断術、顔面神経麻痺に対する減荷術、聾に対する人工内耳手術が含まれます。また梶川第二部長が癌専門医を取得しておりますので、頭頸部癌患者に対する外科、放射線、化学療法を併用した集学的治療も積極的に行っています。

参考までに平成22年度の1年間に施行された手術症例数を下記すると、鼓室形成術108例、乳突削開術59例、鼓膜形成術1例、鼓室チューブ挿入術8例、アブミ骨手術2例、内リンパ嚢開放術1例、人工内耳埋込術2例、顔面神経減荷術8例、下甲介切除術18例、鼻中隔矯正術14例、内視鏡的鼻内開放術111例、眼窩底吹抜骨折整復術1例、口蓋扁桃摘出術72例、アデノイド切除術16例、甲状腺良性腫瘍3例、甲状腺悪性腫瘍1例、唾液腺良性腫瘍17例、唾液腺悪性腫瘍2例、舌悪性腫瘍5例、咽喉頭悪性腫瘍11例、頸部リンパ節郭清術20例、喉頭微細手術45例、気管切開術17例、咽頭・食道異物摘出術1例。

さらに当院は突発性難聴に対して、他院ではあまり行われていない線維素溶解療法、ステロイド療法、高圧酸素療法の3者併用療法に取り組んでおり、毎日のように突発性難聴患者の新患入院があり、これが入院患者の約25%を占めます。

このように当院耳鼻咽喉科は耳鼻咽喉科におけるほぼ全分野の疾患を網羅しており、今後大阪南部の中核病院として地域医療の発展と若手医師の教育に貢献できるものと考えております。