集中治療部について

歴史

1974年4月、東北大学に続き、全国に先がけて病床数4床で開設されました。初代部長は(旧)第一外科の(故)曲直部壽夫教授で、麻酔科から3名、第一外科から1名の教官が異動して運営が開始されました。病床数はその後、5床、6床と次第に増やされ、2001年からは8床、2008年からは10床、2012年からは14床で運営されています。この間、大阪大学医学部附属病院における重症患者の治療に貢献することはもちろん、人工呼吸管理、循環管理、血液浄化法、重症感染症対策、代謝栄養管理など幅広い領域で集中治療医学の発展に寄与してきました。診療・研究・教育の各方面にわたり、わが国の集中治療施設の中でも有数の施設として位置づけられています。

特徴

大阪大学医学部附属病院集中治療部は日本集中治療医学会の認定施設で、ICU10床が稼動しています。専属の集中治療医がICUでのすべての治療を行うわが国では数少ない「closed ICU」です。完全二交代制で、日勤帯はもちろん、夜間も専属の集中治療医が勤務しています。看護体制は患者さま対看護職員比で、日勤帯(8:30~17:15)は1:1、それ以外の勤務帯では2:1と充実したマンパワーを誇っております。 多くの国立大学では集中治療部は救急部と合併して運営されていますが、大阪大学では集中治療部と救命救急センターは別個の運営形態となっています。したがって、外傷などで院外から搬送される患者さんは救命救急センターに収容され、集中治療部には大阪大学医学部附属病院に入院されている患者さんが大手術を受けたり、肺炎などで呼吸不全に陥ったりした場合に収容されることになります。救命救急センターに緊急入院した解離性胸部大動脈瘤の患者さんが心臓血管外科で手術を受け、その後に集中治療部に収容されるといった連携も行われています。  入室患者は2008年1年間で645名で、約96%が外科系患者です。内訳は心臓血管外科が約54%、食道癌を中心とした消化器外科が約18%のほか、小児外科、耳鼻咽喉科、整形外科、泌尿器科、脳神経外科などが残りを占めています。内科系では肺炎、ARDSなど呼吸不全患者が中心となります。また、近年、わが国でも臓器移植手術が行われるようになりましたが、大阪大学は心臓・肺・肝臓・膵臓・小腸・腎臓について移植手術の認可を受けており、これらのすべてについて、その術後管理は当集中治療部で行われています。

2005年から2012年までの入室患者数の統計を示します。

科名 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年 2010年 2011年 2012年
心臓血管外科  205 253 327 346 327 352 310 317
消化器外科  132 117 108 119 132 134 121 122
小児外科  26 21 17 33 32 30 20 24
呼吸器外科  16 14 22 37 15 16 24 25
耳鼻咽喉科  8 24 18 18 23 30 17 19
泌尿器科  9 11 15 24 18 26 11 24
整形外科  10 19 18 27 18 22 13 12
乳腺内分泌外科  3 2 1 2 1 3 1 2
産婦人科  7 8 10 4 3 12 9 3
脳神経外科  1 8 4 6 6 3 3 4
小児科  5 8 10 14 12 23 13 10
内科系  14 12 13 14 21 15 11 13
その他 2 4 0 1 4 3 1 1
入室患者総計  439 499 563 645 612 669 544 576


臨床研究

現在進行中の臨床研究です。

Study 1. 集中治療部のヘパリン起因性血小板減少症患者におけるアルガトロバン投与量についての検討

Study 2. 当院集中治療部小児患者におけるデクスメデトミジンの使用実態調査

Study 3. 我が国の集中治療室における抗菌薬使用状況の横断調査

Study 4. 急性腎障害に対する持続腎代替療法についての多施設後方視的研究 (終了しました)

Study 5. 当院ICUにおける体外循環の後方視的研究(Study 7.に引き継ぎました)

Study 6. 集中治療室における人工呼吸器関連肺炎の現状に関する多施設共同疫学調査

Study 7. 当院ICUにおける体外循環の検討

Study 8. 集中治療を要する患者における腎臓超音波検査の急性腎障害の予測に関する検討 -体血圧との同時記録を用いて-

Study 9. カテコラミン投与中の重症患者に対して、リネゾリドが循環器系に及ぼす影響

Study 10. 膜型人工肺装着患者における肺圧容量曲線と死腔換気率からみた人工肺離脱に影響する因子の検討

Study 11. 日本集中治療医学会主催のICU入室患者登録システム事業への参画

Study 12. 食道癌術後人工呼吸管理患者におけるクローズドループ制御式人工呼吸モードによる自動ウィーニング機構の利便性に関する検討

Study 13. 人工呼吸管理患者における抜管不成功の生理学的リスク因子の検討

リンク

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