がん看護専門看護師2名、急性・重症患者看護専門看護師1名、皮膚・排泄ケア認定看護師1名、感染管理認定看護師2名が、部署をこえて横断的な活動をし、一般病棟では緩和ケア認定看護師1名、不妊症看護認定看護師1名、高度救命救急センターでは救急看護認定看護師2名が活躍しています。その他、教育部門に看護師長1名、副看護師長2名、糖尿病ケア・看護外来、保健医療福祉ネットワーク部コンサルテーション部門、中央クオリティマネジメント部、コーディネータ部門として、臨床試験部、未来医療センター、移植医療部各1名専任ナースが活動中です。

私は、看護部から中央クオリティマネジメント部に配属され、専任リスクマネジャー(医療安全管理者)として仕事をしています。
馴染みのない部署名と役職名だと思いますが、大阪大学医学部附属病院は、全国の国立大学附属病院45病院の医療安全に係わる協議会の事務局を担っており、部署名に『中央』の名称がついています。そんな阪大病院で、医療の安全に係わる委員会で決定された医療事故の防止のための対策を実際に行っていくための支援をしたり、院内の意見を取り入れて医療安全に関する教材を作成したりと、部署、部門を超えて組織横断的な活動をしています。
また、当部では、患者さんと医療者がパートナーシップを推進するためのパンフレットの開発なども行っており、患者さんのケアに直接係わる部署ではありませんが、各部署のリスクマネジャー(医療安全推進者)や他の部門の職員と協力して、患者さんが安心して、安全に快適な入院生活を過ごしていただけるよう、支援しています。

臨床試験部は院内で行なわれる臨床試験(治験を含む)を支援するための部署です。
臨床試験は一般の治療とは異なり試験的な側面があり、関係する法律(薬事法)や指針の遵守が求められます。臨床試験は患者さんの倫理性と安全性を確実に守ることで安心して臨床試験に参加していただくこと、そして得られたデータが信頼できることが重要です。そのためCRC(臨床研究コーディネーター)による支援が必要不可欠です。CRCは臨床試験における専門職であり看護師や薬剤師、臨床検査技師がその役割を担っています。当院では看護師長を中心とした16名のCRCが活躍しています。
CRCの専門職としての認定は国内のみならず世界共通の認定制度も整備されています。阪大病院では世界共通の認定CRC1名を含むのべ9名の認定CRCが活躍しています。よりよい医薬品や医療機器をより早く患者さんに届けるために団結し頑張っているとても活気のある部署です。

糖尿病ケア・看護外来は、糖尿病患者様に対し専門性の高い看護を提供するために、2004年看護部により開設され、保健医療福祉ネットワーク部・看護専門外来の一つとして位置づけられています。私の仕事は、糖尿病足病変(足潰瘍、足壊疽)予防フットケアと療養(セルフケア)支援を行っています。フットケアは、糖尿病看護領域において全国で最も先駆けて行われ、糖尿病足病変のリスク層別にフットケア(低リスク群-足のセルフケア指導、高リスク群-足趾爪切りや胼胝(タコ)ケア等)を行い、糖尿病足病変の発症、再発予防に努めています。療養支援では、糖尿病を持ちながら生きる患者様の生活を支えるため、インスリン注射や血糖測定指導のほか、病棟ナースや栄養士さんをはじめ各専門職種の方々と連携し、患者さんのニーズに応じた包括的な指導を行っています。患者様のケアを通じ信頼関係が築きあげられていくことが、最もうれしくやりがいを感じます。

私は、がん看護専門看護師になって7年目になります。現在はオンコロジーセンターの緩和ケアチームの副看護師長として化学療法部や放射線治療部と連携しながら働いています。がんはまだまだ『死』をイメージさせる病気で、医療の進歩によって長期生存が可能になる反面、患者さんご家族には先の見えない闘いが余儀なくされます。緩和ケアチームでは、そんな患者さんご家族の苦痛を緩和することで、一人ひとりがその人らしく生きていけることを目標に、病棟を横断してスタッフへのコンサルテーション活動を行なっています。傷ついている患者さんは、医療者の心のあり様を敏感に察知しますので、がん看護の専門性だけではなく、自身の心を磨くことを怠らないようにしています。苦悩の渦中にいる患者さんの魂のあり様に感動し、そんな患者さんに真摯に向き合うスタッフの姿に尊い何かを感じながら、少しでも力になれるようにと日々奮闘しています。

未来医療センターとは、基礎研究で得られた成果を、将来、刷新的で、先進的な医療として確立できるかどうか、臨床応用の場へと導くための包括的臨床研究支援部門です。
看護の役割として、携わった臨床研究が、倫理指針が遵守され、効率的に成果を得られることは当然ですが、最も大切なことは、家族も含めて被験者自身が、心身ともに支えがある中で研究に参加できていて、常に守られていると実感できることです。

当院では心臓、肺、肝臓、膵臓、腎臓、小腸の臓器移植が実施可能です。レシピエント移植コーディネーター(看護師)は、移植に関する全ての過程において安全な移植医療が実施できるよう、院内外の関連部署やメンバー間を円滑に調整し、移植患者や生体ドナー、それぞれの家族に対するケアを担っています。また、免疫抑制剤を内服する移植患者への長期継続したケアを行い、移植患者のQOL向上と健康保持に寄与しています。

私は看護師長として感染制御部に所属し、感染制御部の副部長としての役割も担い病院全体の感染管理を行う立場にあります。
感染管理認定看護師として①疫学の知識に基づく院内感染サーベイランスの実践、②ケア改善にむけた感染防止技術の導入、③各施設の状況にあわせた感染管理プログラムの立案と具体化、などを行うことが求められています。患者はもちろんですが、職員や学生、ボランティア、外部委託職員など、病院内に出入りする全ての人を感染から守るための活動をしています。
病院の中で感染対策が不要な部署はありませんので、感染管理を行うには、病院内の様々な部署で、様々な職種の方と共に感染管理に取り組むことになります。また、患者のケアに関することだけでなく、病院環境、器材の洗浄や消毒に関すること、医療器材の選定など、多岐にわたる仕事内容になります。病院内で感染管理認定看護師という専門的な視点で様々なことに取り組むことは楽しく充実した仕事です。

皮膚・排泄ケア認定看護師の活動領域は創傷ケア、ストーマケア、失禁ケアでいずれもスキンケアの技術を基本としています。スキンケア、排泄ケアという患者さんの生活に密着した、看護師だからこそできるケアを専門的に学びたいと思い皮膚・排泄ケア認定看護師を目指しました。現在は褥瘡管理者として、褥瘡対策チームのメンバーと共働し、褥瘡予防ケア、褥瘡が発生した場合には悪化の防止及び早期治癒のためのケアを行っています。スキンケア外来では主にストーマ造設の手術を受けた患者さんが社会生活を送る上での問題を解決できるようケアを提供しています。失禁ケアは失禁によるスキントラブルに対するケアを行っています。病棟スタッフからのコンサルテーションを受けて活動しますが、ともに考え提供したケアによって皮膚がきれいになっていくのを見る時、やりがいを感じ、さらに良いケアを提供できるようになりたいという気持ちにさせてくれます。

私達は救急看護認定看護師の資格を取得し、高度救命救急センターで勤務しています。突然の発病・急変や事故などにより救急搬送されてくる危機的状況にある患者さんやご家族を対象に熟練した知識・技術・迅速な対応を行い、適切な援助ができるように取り組んでいます。その他BLSや研修のインストラクター・当院に設置されているドクターヘリのフライトナースとして現場活動にも携わっています。

私は、感染制御部に週2回、兼任で所属しています。主な活動内容は、職員全員を対象とした感染管理教育や、医療関連感染サーベイランス、コンサルテーションの実施です。感染管理の面白いところは、職員全員が感染管理の大切さを理解し、実施することが、患者さんへより質の高い医療を提供へつながるところです。患者さんが安心できる療養生活を送れるよう、鍋谷看護師長とともに頑張ります。

不妊症看護認定看護師は不妊で悩んでいるカップルに対し検査や治療について情報提供を行い、納得して治療選択が出来るよう支援していくことです。不妊治療は必ず妊娠できるとは限らず、結果が得られない時や妊娠しても流産となるケースもあり精神面のサポートも重要な役割です。妊娠できるまでには長い道のりが必要な方も多く、治療の辛さやゴールの見えない不安等抱えている患者様の支えとなれるよう専門職として頑張っています。






がん看護専門看護師の田墨です。今、思えば看護師になったばかりの頃は、点滴の準備すら十分にできなかったのですが、そんな私を、一人前の看護師に育ててくれたのは、患者さんはじめ、同僚、多職種の方々でした。楽しいばかりではなくつらいこともたくさんあったけれど、ひとつ間違いがないのは、ここ阪大でのつらさは成長の糧となったこと、つらいことよりも楽しいことが多かったことです。だからこそ私は、阪大病院でがん看護専門看護師というひとつの大きな目標を持つことができ、進学のために阪大病院を飛び出したのだと思います。大学院を終えた私が、専門看護師としてチャレンジする場に選んだのも、やっぱり阪大病院でした。そして今、がん患者さんはじめ多くの皆さんにがん看護専門看護師として成長を続けさせていただいています。これからも、ここ阪大病院で、がん看護専門看護師として自分の知識と技術を洗練していきたいと思っています。