IgA腎症と喫煙 | 大阪大学腎臓内科

IgA腎症と喫煙

Am J Kidney Dis 2010; 56: 313-24

Cigarette smoking and progression of IgA nephropathy.

Yamamoto R, Nagasawa Y, Shoji T, Iwatani H, Hamano T, Kawada N, Inoue K, Uehata T, Kaneko T, Okada N, Moriyama T, Horio M, Yamauchi A, Tsubakihara Y, Imai E, Rakugi H, Isaka Y.

 

喫煙が、慢性腎臓病の発症と進行のリスクである事はよく知られていますが、1日あたりの喫煙本数が多いほど慢性腎臓病が進行しやすいかどうかという事はあまりよくわかっていません。また、どのようなタイプの人が喫煙の影響を強く受けるのかもわかっていません。そこで、大阪大学腎臓内科 IgA腎症研究班は、大阪大学医学部附属病院、大阪府立急性期・総合医療センター、大阪労災病院においてIgA腎症と診断された約1000人の患者さんの喫煙歴と腎予後の関係を調査しました。

 

腎生検時に喫煙していた患者さんは、そうでない患者さんよりも進行率が約2倍高い事がわかりました。また、その進行率は腎生検時の喫煙本数に比例していました。すなわち、たくさん煙草を吸う人ほど早く進行しやすいのです。さらに、腎機能が低下している人ほど喫煙の影響をうけやすいこともわかりました。

本研究は、IgA腎症の患者さんには禁煙が重要である可能性を示しました。特に、腎機能が低下している患者さんにおいて、その意義が大きいのかもしれません。