2018年3月1日 毎日新聞

甲状腺がん 福島県外の子どもらに重症化傾向

(記事)

NPO法人「3・11甲状腺がん子ども基金」(事務局・東京)は1日、東京電力福島第1原発事故後、甲状腺がんと診断され療養費を給付した114人(福島県内84人、県外30人)のうち、県外の子どもらに重症化の傾向があることを明らかにした。甲状腺の摘出手術後、再発の危険性が高いとして放射性ヨードを服用する「アイソトープ治療」を受けたのは福島県内2人(2%)に対し、県外11人(37%)だった。

NPO法人「3・11甲状腺がん子ども基金」(事務局・東京)は1日、東京電力福島第1原発事故後、甲状腺がんと診断され療養費を給付した114人(福島県内84人、県外30人)のうち、県外の子どもらに重症化の傾向があることを明らかにした。甲状腺の摘出手術後、再発の危険性が高いとして放射性ヨードを服用する「アイソトープ治療」を受けたのは福島県内2人(2%)に対し、県外11人(37%)だった。

(記事についての見解)

早急に訂正記事を出すべき

おそらくNPO法人の見解をそのまま書いたのではないかと思いますが、記者が内容をきちんと理解して書いたのであれば悪質なデマ、理解せずに書いたのであれば著しく不勉強です。福島の症例は甲状腺超音波検査によって超早期に見つかった甲状腺がんであり、本来治療が不要であった例を多数含んでいます。これに対して、他県の症例は首にしこりがある、等でかなり進展してから見つかった症例です。条件の全く違うこの2群を比較することは意味がありません(統計学の基本中の基本です)。例を挙げましょう。こんな記事なのです。「A市の住民100人を調べたらインフルエンザの患者が一人しかいなかった。B病院の外来患者で100人調べたら10人のインフルエンザの患者がいた。B病院ではインフルエンザが流行っているので注意が必要です。」 誰でもおかしなことを書いているのはすぐわかるでしょう。このような記事は県外の親御さんに不必要な不安をあおって健康被害の拡大につながります。また、若年者の甲状腺がんの場合、症状が出現してから治療を開始しても経過は良好ですので不安を感じる必要はありません。


大阪大学医学系研究科甲状腺腫瘍研究チーム:ホームへ戻る