VR法による穿刺検体からの悪性リンパ腫の診断

1.検体の回収

PBS 1000μlを1.5mlチューブに分注しておく(4C保存)、穿刺した針をPBSにつけピストンをゆっくり2回程度前後することで細胞を回収する 4C保存 
5000rpm/3min/4C細胞を取らないようにピペットで上清を慎重に除く
(多少液が残ってもよい)-20C凍結保存(ここまでは採取当日処理する)


2.DNA精製 ☆キアゲン QIAamp DNA Mini Kit No.51304

一本の検体にATL180μlに入れフィルターつきチップで懸濁 
Proteinase K 液を20μl加え転倒混和、56C 2時間 90回/分でincubate 
RNase A (10mg/ml, WAKO 312-01931)を1μl加え転倒混和 室温5分 スピンダウン
AL200μlを加える。1mlフィルターチップでよく懸濁 70C 10分 スピンダウン
エタノール200μl加えフィルターチップでよく懸濁、
スピンカラムに移す 8000rpm/1min濾過液を捨てる。
AW1を500μl加え 8000rpm/1min
カラムを新しい2mlチューブに移す。
AW2を500μl加え(カラムのふちをぬらさないように) 14000rpm/3min
カラムを新しい2mlチューブに移す。14000rpm/1min
カラムをふたを取った1.5mlチューブに移す。
AE 50μlを加える室温1分8000rpm/1min
5μl使用してOD測定(100μlで20倍)
最終濃度をAEで5ng/μlにあわせる。-20C保存


3.制限酵素処理1―*TSP501I

DW 4μl
Buffer 1 (NBE) 5μl
TSP509I (NBE R05765 10U/μl、100μl) 1μl  
計10μl
ゲノムサンプル(5ng/μl)を40μl(200ng分)加える ミネラルオイルを一滴加える
65C 1hr⇒4C 1.5mlチューブに移す DW50μl加える
100μlのフェノールクロフォルムを加えボルテックス 14000rpm/3min 上清を移す
100μlクロフォルムIAAを加える ボルテックス 14000rpm/3min 
2μlグリコーゲン、10μlの3M酢酸ナトリウム、200μlのエタノールを加え
ボルテックス -80C 10min 14000rpm/4C/15min 上清を捨てる
500μl70%エタノールを加える。ボルテックス 14000rpm/4C/1min 上清をすてる
スピンダウン、上清を完全に捨てる 5分間真空乾燥 LoTE11μl加える
室温5分 Vortex 15秒 スピンダウン -20C保存


4.リンカーライゲーション

10xLigase bufferr  2μl
リンカーT(10μM) 1μl(最終濃度0.5μM)
DW 6μl
サンプル 10μl
on iceでT4 DNA Ligase (TAKARA 2011A 25000U) 1μlサンプルに加える
⇒4C ON  -80C保存

◎DNAの精製(キアゲン:QIAquick PCR Purification Kit)
* 一番最初にBuffer PEにエタノールを加えておく 
100μlのPBを加える。全量カートリッジを乗せたカラムに移す
14000rpm/4C/1min ろ過液を捨てる。カートリッジを戻す
PE 750μlを加える 14000rpm/4C/1min カートリッジを戻す。
14000rpm/4C/1min カートリッジを1.5mlチューブに乗せる
50μlのLoTEを真中に落とす 1分間静置、14000rpm/4C/1min 
 

5.制限酵素処理2―BbrPI

DW 4.5μl
BbrPI(PmaCI)(Roche 1168860 10U/μl) 0.5μl
SureCut Buffer B 5μl 10μl
サンプル40μl加える
37C 2hr⇒4C DW50μlを加えて1.5mlチューブに移す 
100μlのフェノールクロフォルムを加えボルテックス 14000rpm/3min 上清を移す
100μlクロフォルムIAAを加える ボルテックス 14000rpm/3min 
2μlグリコーゲン、10μlの3M酢酸ナトリウム、200μlのエタノールを加え
ボルテックス -80C 10min 14000rpm/4C/15min 上清を捨てる
500μl70%エタノールを加える。ボルテックス 14000rpm/4C/1min 上清をすてる
スピンダウン、上清を完全に捨てる 5分間真空乾燥 LoTE21μl加える
室温5分 Vortex 15秒 スピンダウン -20C保存


6.PCR反応

1)1stPCR  
Ex Taq Buffer 2.5 
2.5mM dNTP 2  
T1(50μM) 0.1 
J6E(50μM) 0.1 
Ex Taq HS(TAKARA) 0.1 
DW 0.2 
ライゲーション後サンプル20  
計25μl
98C 10sec 60C 30sec72C90sec(ASE5sec)22cycles

2)2nd PCR−これ以降はフィルターチップを使用
全量マルチスクリーンPCR(ミリポア)に移す。10分間吸引 50μlのTEを加えピペットでよく懸濁
Ex Taq Buffer 2.5μl
2.5mM dNTP 2μl
T2B(50μM) 0.1μl
J6I(50μM) 0.1μl
Ex Taq HS 0.1μl
DW 0.2μl
ライゲーション後サンプル20μl 
計25μl
98C 10sec 60C 30sec72C90sec(ASE5sec) 22 cycles 
10μlを1.5%アガロースで泳動する。(フィルター付チップを使用)

* 判定のしかた
2.5kbくらいに再構成を起こしていない遺伝子の切れ残りのバンドが出ることがある。ポリクローナルであれば他はスメアしかでないはずであり、この他に明らかなバンドが出ればモノクローナルであると判定できる。悪性リンパ腫のモノクローナルなバンドは通常一本しか出ないが、制限酵素処理が甘かったりすると強い1本のバンドとそれより高い位置の弱い複数のバンドが出現することもある。検体だけを泳動すると判定しづらいので、必ず末梢白血球から抽出したゲノムを陰性コントロールとして泳動すること。


(試薬)

* PBS(−)
ニッスイPBS(−)4.8gをDWで500mlとする。AC 4C保存

* LoTE
1M Tris-HCl pH8.0 1.5ml
250mM EDTA pH8.0 400μl DWで500m

* 5xアニーリングバッファー
1M Tris-HCl(pH7.4) 500μl
1M MgCl2 350μl
DW 150μl
→1.5mlチューブで-20C保存


*リンカー
○TS (5'燐酸化,3' C7アミノリンカー HPLC精製、200μM):
AATTTGGTCGGGAG
○TL (OPC精製、200μM)
CAGGATATCGGCGACCACTAAGCGTCTACCGCTGAGATCTCCCGACCA

TL  2.5μl
TS     2.5μl
TE   3μl
70C 5min 2μlの5xアニーリングバッファーを加える
70C 5min 一時間以上かけてゆっくり冷却(最終濃度50μM)
TE40μlを加える(最終濃度10μM)(リンカーT)

*プライマー (OPC精製50μM)
T1:CAGGATATCGGCGACCACTAAGCG(Tm=68.4)
T2B:ACTAAGCGTCTACCGCTGAGATCTCC(Tm=68.7)
J6E:CCCACAGGCAGTAGCAGAAAACAA(Tm=66.0)
J6I:GCAGAAAACAAAGGCCCTAGAGTG(Tm=64.4)


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