ご挨拶

平成29年度の始まりに際して

 着任してから5年目に入りました。

 2年前に始まった修士課程「死因究明学コース」も3年目となります。世界で初めてのコースで、取得学位は修士(公衆衛生学)Master of Public Healthです。また、大学院科目等履修生高度プログラムとして平成27年度設置「死因診断能力の向上と死因究明の攻究」、平成28年度設置「在宅医療の充実における看取り向上のための検案能の涵養」、平成29年度設置「多死社会のおける死後画像診断力の向上」も始まっています。最初の2つのプログラムは文部科学大臣認定「職業実践力育成プログラム」に認定されております。平成29年3月末現在で、これらのコースやプログラム設置の結果、医師13名、弁護士1名、警察官1名、監察医機関解剖補助1名の16名が修了しました。修了後、死因究明の分野でそれぞれご活躍されております。今年も4名の方が入学されています。以前都道府県に設置されるとされた「死因究明センター」(仮称)はまだ設置されていませんが、これからの多死社会や平成27年10月から始まった医療事故調査制度を考えるとその設置は必然だと思われます。今後とも、救急医療に携わる方や在宅医療に携わる方も是非一緒に学びませんか?看取りの場で、ご本人、ご家族、そしてあなたも安らかな死と明らかな死因診断はその死を生へ還元できるものと思います。

 さて、法医学、死因究明学の中には未だ明らかではないことが多くあります。是非私どもの教室に来て私たちと一緒に未知なることの解明を目指し研究致しませんか。たとえば年間5万とも7万とも報告されている突然死例についても出生後から高齢者まで起こります。各年代について何が原因なのかを検討してそしてその不幸な死を予防する必要があります。出生前後における胎内環境から外部環境の変化、ここで起こる分子レベルのepigeneticな動態。幼児期から学童期に至る免疫能とその変化。思春期における二次成長と骨格の変化。青年期における成熟。中高年期における体内環境の変化などです。これらの見えない変化を理解しそして可視化するとともに未知なるものへと探索して予防に結び付けなければなりません。たとえば、アルコール医学研究がなぜ続きそして解決していないのかもアルコール飲料の主たる成分であるethanolの分子量46に隠されています。教室に入られたあかつきには、あなたは大阪大学の最先端資源(人や機器)を活用しながら一歩一歩明らかにして行けるでしょう。このページをご覧いただいた皆様には、私ども不幸な死を防ぐべく日夜邁進して参りますので、ご期待いただければ幸いです。

平成27年4月

平成26年1月

平成25年5月

趣味は野球と水泳。野球のポジションは投手でその面白さを札幌医大時代に野球部学生と院生(共に現在整形外科医)に教わりはまる。11種類の変化球を投げられるまで成長した。阪大に異動後は職員野球部に入るとともに医学部野球部の監督を務めているが、どちらも練習と試合に出られないのが悩み。水泳はオールラウンダで、いずれは世界マスターズで…と妄想を持つ。SUDOKUと自己満の詩作は飛行機移動中にて。