法医学を目指す方へ、医学の中でただ一つの分野で研究しませんか?

法医学は幅広い学問領域です。実務において死因診断の例数が年々増多しているため、法医学=死因診断と思われがちですが、そもそもは医学・医療における法律的な問題・課題を研究する分野でした。かなりの部分は臨床系や、他の社会医学系に移行したり新しい分野(医事法、生命倫理など)へと拡がりました。

 しかしながら、「個体の死」に関わるところ、つまり、飲酒関連死、感染症死、突然死等の死亡機序を解明することや結果として出るその予防はもちろんとして、個人識別や親子鑑定、アルコールを含めた法的規制薬物の作用機序など、法的根拠となる医学的事項を研究し、そして教授しています。臨床医学は20世紀後半に、画像機器にはじまり様々な検査機器の発明と導入、疾患研究に基づいた新薬等により発展してきました。法医学分野はその点、新しい技術導入がDNA鑑定を除き遅れたことは否めません。また、DNA鑑定についても早期導入による問題が生じたことは周知のとおりです。私たち法医学者は過去の反省と再発防止を念頭に置き、解剖や各種検査を含めた技術を向上させるとともに、研究を進めています。一緒に前進しましょう。

文献

Katada et al. Am J Pathol 2012, 180:17-23

Katada et al.  J Neurotrauma 2009, 26: 2015–25