再発に伴い高カルシウム血症をきたした子宮体癌の1剖検例
大阪府立成人病センター病理・細胞診断科(1)、 婦人科 (2)
塚本吉胤(1)、片岡竜貴(1)、石黒信吾(1)、森重健一郎(2)、上浦祥司(2)
【症例】30歳代前半、女性
【家族歴・既往歴】特記すべきことなし。
【現病歴】
1年3ヶ月前、不正性器出血を主訴に近医受診し、子宮内膜細胞診陰性。子宮腺筋症の診断の下、GnRH agonistの投与を受けた。
10ヶ月前、子宮内膜肥厚を認めたため、子宮鏡下内膜生検施行。類内膜癌と診断。
9ヶ月前、本人の希望にて子宮内膜全面掻爬施行し、同様の結果であった。
8ヶ月前、単純子宮全摘術および両側付属器摘出術を施行。
4ヶ月前、肝多発転移、右下腹部腫瘤、腹水を認めた。化学療法をおこなうも効果不良であった。
2週間前、倦怠感増強および傾眠傾向を認め、高カルシウム血症を認めた。
死亡直前の検索により、血中PTHrPの高値を認めた。死後2時間で剖検施行した。
【病理所見】
手術病理標本では、類内膜癌G2であった。剖検では、右腹部の腫瘤形成、肝臓の多発性転移、癌性腹膜炎を認めた。術後の局所再発は否定的であった。剖検病理標本では、低分化傾向を示す腺癌を認めた。抗PTHrP抗体を使った免疫染色では、手術標本および剖検標本ともに陽性を示した。