Neonatal hemochromatosisの一例
大阪府立母子保健総合医療センター検査科病理
浜名圭子、中山雅弘、桑江優子、竹内真
【症例】0歳代後半 女児
【臨床所見】 在胎20週代、体重400g代の早産、子宮内胎児発育遅延、超低出生体重児。生後5日目に特発性胃穿孔で、胃瘻を造設された。その後も消化管の通過障害が続き、イレウス、敗血症を繰り返した。胆汁うっ滞性の肝障害を認め、止血機能も持続して低値であった。呼吸機能は未熟で出生より死亡時まで人工呼吸器を使用した。未熟性と感染による造血能低下があり、経過中に頻回の輸血を行っている。8ヶ月時に敗血症から肺出血を来して死亡、剖検が行われた。
【剖検時所見】 身長 39cm、体重 1886gと著明な成長障害を認めた。皮膚はステロイドざ瘡を認め、陰核肥大を認めた。両側の肺と副腎髄質に出血を認めた。消化管は数カ所で癒着していたが、内瘻はなかった。肝臓は表面平滑だが小さく硬かった。
【組織所見】 両肺で著明な出血を認めた。肝臓では終末静脈周囲および類洞壁に沿ったびまん性の線維化を認めたが、門脈域の変化は軽微であった。肝細胞内に褐色の色素沈着を認めた。その他、膵臓の外、内分泌細胞、気道の粘液腺、心筋細胞、甲状腺瀘胞上皮細胞、副腎皮質球状層の細胞内にも同様の色素沈着を認めた。