乳腺腫瘍の1

 

山城  久和1),福島  好美1),沖野 毅1),中口  和則2),甲  利幸2)

1) 大阪船員保険病院病理検査科,2) 同外科

 

【症例】67才,女性.

【既往歴】子宮癌で子宮摘出及び放射線療法(48).腎癌で腎摘(67).高血圧症で内服加療中.

【家族歴】特記事項なし.

 

【臨床経過】当院初診の2週間前に,右乳房の痛みに気付いた.近医を受診した所,右乳房に2cm大の腫瘤を指摘され,精査・加療のため当院外科を紹介された.腫瘤は右乳房CE領域にあり,マンモグラフィー・超音波検査で乳癌が疑われたが,細胞診・針生検組織診何れにおいても良悪の鑑別が困難であり,乳腺部分切除術が施行された.尚,乳腺腫瘤の精査中,偶然腹部CT検査で右腎臓に3cm大の腫瘤が認められ,右腎摘出術が施行されたが,病理検査の結果は腎細胞癌(淡明細胞型,G1>G2pTaINFα,v(-))であった.

 

【肉眼所見】切除乳腺には,灰白色調〜淡黄色調を帯び分葉状を呈する,17mm大の境界明瞭な結節性充実性病変が認められた.

 

【マンモグラフィー】右乳房CE領域に,20mm大の腫瘤陰影を認める.辺縁は不整で,石灰沈着を伴う.Category 4

 

【乳腺超音波】右乳房の乳頭10時方向に,22.3X21.9X13.9cm大の不整形で,内部エコーが不均一な石灰化を伴う腫瘤を認める.一部にnodule in noduleの像が認められる.後方エコーは増強しており,側方陰影も認められる.後方境界断裂像(+).主腫瘤の2時方向に8.7X10.6X3.7mm大の扁平な腫瘤(+)

 

【細胞診】Class U,papilloma疑い.Class V,atypical glandular epithelium

【針生検】Atypical glands.良悪の判定が困難.

 

細胞診 細胞診 細胞 HE HE HE HE