ラボでのアドバイス
宮坂昌之
1. 好奇心は何にもまさる!頭脳も大事だが、好奇心はもっと大事。curiosity、motivationがあれば必ず結果が出る。一方、motivationが感じられない仕事は、無理をしてまですることはない。
2. 能力は自分で努力して身に付くもの。はじめから天賦の才能などというものは殆ど存在しない(ごくごく少数の人を除いては)。
3. 集中力も同じ。努力して初めて身に付く。努力は人を裏切らない。
4. 自分がやっていることについては、誰よりも知識、経験をもつようになれ。「プロ」というものはそういうもの。
5. 望みは高く。何かをやろうとするなら、一流をめざせ。何かを目指すところにレベルアップがある。
6. 自分の健康に気をつけて、体力を養い、持てるエネルギーを仕事に注ぎ込むこと(実験は体力だ!頭があっても体力、忍耐がなければ実験はうまくいかない;そして考えるのにも体力が必要;体調のいい時に良い考えが浮かぶ)。
7. 何かをやるためには、まず作戦を練り、それを紙に書いて考えてみること(実行可能な作戦をたてることが必要)。前準備がよければ成功率は著しく上がる。
8. 先輩、指導者の言うことはまず聞いて実行してみること。アドバイスを聞かずに自分流のやり方で押し通すのでは、進歩が少ない。
9. 研究室内の抄読会、各グループ・ミーティングでの居眠りは厳禁。眠かったら、よそへ行って寝てくること(少なくとも人前で眠るな!)。朝寝坊して遅刻するのはサイテイ!
10. 成功談を語れI失敗談を語れ!うまくいったこと、失敗したことを他人に話すように心がけること。必ず何か新しい展開がある!
11. 自分でじっくり考えたことは大事にして、どこかにメモっておくこと。大発見の萌芽かも知れないぞ!誰にでも大発見のチャンスがある。教科書に書いてあることは必ずしも正しくない。
12 .研究者は実験結果を相手に伝えて、初めて認められる。自分の得た結果を、ともかく文章にしてみることが大事。いくら口でしゃべっても英語の論文にしないと、世界には通じない。
13. 文章を書くためには、そのための時間が必要。実験の合間に机に座って、一行でも二行でも、考えていることを書く習慣をつけることが大事。初めからすらすら書ける人は少ない。ともかく書いてみることがトレーニングになる。研究というのは、自らの手で実験を行い、その結果を他人にわかるように書いて、はじめて評価を受けるという世界。