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教授挨拶

題名

大薗 恵一 私は、小児内分泌学、骨代謝学を専門としており、種々の学会、研究会の運営に携わってきました。2012年には、日本小児内分泌学会の会頭として、学術集会の企画を行いました。学術集会後に行われたインタビューにて、私の意図、若い人へのメッセージが語られていますので、このホームページにおいても掲載させていただきます。

臨床と研究を両立させたい医師の受け皿として

私が小児科教授に就任してからのこの10年間は、社会の変動や大学病院の制度改革への対応に多大なエネルギーを費やしてきた10年間であったといえます。また同時に、大阪大学小児科としての特色をどのように出してアピールしていくかにも力を注いできました。近年は専門医志向などもあり、ともすると臨床を一所懸命に行っている医師が高く評価される傾向がありますが、私は、まじめに臨床を行うほど現時点での医学の限界に気付き、それにまじめに対応しようとすると研究をせざるを得ないことに気付くと思っています。では、臨床と研究を両立させるためにはどこへ行けばよいのか。私は、大阪大学小児科がこのような研修医の受け皿となるよう努力してきたつもりです。当教室は幸い規模が大きく関連病院も多いので、多種多様な疾患の診療が経験できますし、さまざまな研究ができる環境も整えられています。

自分自身で答えを見出さなければならないことがある
医学の研究は他分野に比べ2つのアドバンテージがあります。ひとつは、臨床において生じた疑問を研究テーマにできること、もうひとつは相手の顔が見えることです。研究を行っていると必ず壁にぶつかります。この壁を突き破る最も大きいエネルギーになるのは、自分の研究成果により「あの患者さんが救えるのではないか」という思いです。これは、医師以外の研究者にはない点だと思います。研修医の皆さんには、自分の興味や疑問を大切にしていただきたいと思います。先生に訊ねたり、本やインターネットで調べたりするだけでは解決しないような、自分自身で答えを見出さなければならない問題がある。このことを意識して、“自分はこれが好きだから、このことならだれにも負けない”という気概をもつことが重要と考えています。ただし、今はそれだけでやっていける時代ではありません。苦手なことであろうが行わなければならない基本的なことはきちんと行い、その上で個性を発揮していくというバランス感覚が必要になってくると思います。

小児内分泌学会では若い先生方が大志を抱けるような演題をセレクト
私は第46回日本小児内分泌学会の会長を務めさせていただきましたが、この学会の特別講演で若い先生方に大志を抱いていただけるような演題を設定しました。演者の先生のお一人はさまざまなホルモンを発見した寒川賢治先生で、「どのようにして素晴らしい発見をしたのか」というお話を中心にお願いしました。もうお一人は植物学という異なる分野の研究をしている西村いくこ先生です。「動物だけではなく植物もホルモンをもっている」ということを認識し、より広い視野をもっていただくためと、もうひとつは女性研究者の先輩として、お手本になり得る存在と考えたため演題として設定しました。また、今回の学会では若い先生方が積極的に発表や質問をしており、その意味でも非常に満足しています。

小児科の特徴は“成長”をみること。身長と体重の変化が実に多くのことを教えてくれる
小児科の特徴は臓器を中心とした診療ではなく、全身をくまなく診る必要かあることと、もうひとつは患者さんが“ 成長する”ということです。私が小児科医を志したのも、 成長に興味があったためで、「今日と明日では違う」ということに大きな魅力を感じています。“成長”を診ていくためには身長と体重の成長曲線がその原点だと思っています。小児科の中で何を専門にしていようともこれは変わりません。成長曲線をみると、一見健康にみえる子どもでも、重大な問題点がみつかることがあります。しかしながら現在、子どもの身長と体重のデータが散逸してしまっており、十分生かされていないのが現状です。これらのデータをかかりつけ医が一括して管理し、成長に何か問題かあったらすぐに対処できるようにするのが理想と考えています。

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