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研究内容

トランスポーターについて

細胞は、外から必要なものを取り込んだり不要なものを排出したりするために、その役割を担う膜タンパク質、トランスポーター(輸送体)を持っています。

細胞にとって必要な物質の一つであるアミノ酸は、重要な栄養素であり、かつ細胞の成長を調節するシグナルでもあります。

私たちの研究室は、アミノ酸トランスポーターの分子クローニングを経て、その生体における役割、機能と構造の研究、他のトランスポーターや酵素との機能的共役の仕組み、疾患や病態における位置づけ、さらには細胞がどのようにアミノ酸を感知してその情報をリン酸化シグナルに変換し、どのようにみずからの成長を調節しているかを明らかにすることを目的として研究を行っています。

その結果、これまでに金井教授らによって同定されたアミノ酸トランスポーターは、生体において様々な役割を果たすことが分かってきました。トランスポーターは生体を正常に機能させるために重要ですが、例えばLAT1(L-type amino acid transporter 1; SLC7A5)と名付けられた多くの必須アミノ酸を輸送するトランスポーターは、がん(腫瘍)細胞で特にその発現が増加していることが分かりました(図1)。がん細胞は、急速に増殖するためにたくさんの糖やアミノ酸などの栄養素を取り込む必要があります。LAT1は、このがん細胞が必須アミノ酸を取り込むためのトランスポーターだと考えられています。LAT1の研究を進めることで、がん細胞の増殖を抑えることが可能になり、がんの治療がより進歩することが期待されています。私たちは、LAT1をターゲットとした新しい抗がん薬の研究を進めています。またLAT1が、がん細胞に特異的に発現する性質を利用して、PET診断などの画像診断技術を用いて生体内でがんを発見するための技術開発も行っています。

このようなアミノ酸トランスポーターの研究は、さらにアミノ酸を感知するメカニズム、すなわちアミノ酸センサーの研究へと繋がります(図2)。私たちは、細胞の増殖や代謝を調節する栄養シグナルの解明を目指して、日々研究に取り組んでいます。

図1トランスポーターとがん(腫瘍)細胞図2アミノ酸センサー

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