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海外留学記
学会レポート
 
   
SNMMI 63th annual meeting
San Diego, California,
June 11-15, 2016

金井泰和
医薬分子イメージング学寄附講座助教

2016年の米国核医学会は西海岸のカリフォルニア州、サンディエゴで開催された。サンディエゴは、カリフォルニア大学サンディエゴ校の他、世界的に有名な研究所も多くあり、近年では製薬や医療機器の企業も集積し始め、産学連携で研究活動が盛んに行われているようである。  SNMMIでは、今年から毎年北米を除く国から1国をHighlight countryとして指定する制度が導入され、初回の国として日本が選ばれた。そのせいか、例年になく日本からの演題も多いように感じた。日本の核医学の現状を紹介するようなセッションもあり、Opening ceremonyでは、日本核医学会を代表し、理事長である当講座の畑澤教授が講演を行った。世界の核医学の最高峰である米国で、米国核医学会の理事長であるUniversity of Utah Health SciencesのMinoshima教授が出迎えるシーンは日本人として誇りに感じる場面であった。

薬剤開発に携わる筆者の目からではあるが学会の内容としては、近年の傾向ではあるが、PETの代表的な4核種(11C, 13N, 15Oおよび18F)以外の核種を用いた発表が多く、診断用だけではなく、内用療法による治療用の核種に関する発表も多かった。むしろ、PET4核種以外の発表の方が多い感があった。これらの核種を高分子に標識し、さまざまな疾患の治療や診断に用いているが、前立腺がん用の薬剤に関する発表が多くあったことが印象的であった。法規制の厳しさもあるが、日本では新規核種の開発や内容療法の分野に関する発表や研究は少なく、このままでは世界の核医学の潮流から外れ、ガラパゴス化してしまうのではないかとの危惧を感じた。大阪大学でも弱い部分であり、今後はこれらの内用療法や新規核種を用いた薬剤の開発に力を入れて行かなければならないのではないかと認識させられた。
 合成法に関しては、18Fに関するものが多く、そのほとんどが芳香環に18Fを導入する新規合成法に関してであった。まだ研究段階ではあるが様々な方法が開発されており、実用化されれば標識可能な薬剤の幅が大きく拡がり、筆者も同様の研究を行っており、とても興味深いものであった。筆者の感覚では、SNMMIにおいては薬剤関連の演題としては合成方法に関する演題は採択されにくいと思っていたが、近年は18Fの新規合成法の演題が多くあり、この分野は高い関心が持たれているように感じた。現在進行している研究を進めて来年は是非とも演題を出してみたい。
 学会外の話題では、サンディエゴは様々な観光名所もあり、他にも米海軍や海兵隊の基地が数多くあり、ファイタータウンとも呼ばれているようである。退役した空母であるMidwayが係留されており、博物館として公開されており、甲板上には多くの戦闘機が展示されていた。古い映画ではあるがトム・クルーズを有名にした『TOP GUN』の舞台にもなっているミラマー空軍基地も近隣にある。TOP GUNは撮影もサンディエゴで行われており、ラストシーンなどが撮影されたレストランは学会場からも徒歩10分程度で、TOP GUNの大ファンである筆者もここで食事を楽しんだ。店内はまさにTOP GUNの世界であり、主役であるマーべリック(トム・クルーズ)と相棒のグース(アンソニー・エドワーズ)が一緒に弾いていたピアノも残されており、少年時代に夢中で何度も見た映画の中にいるようで、夢のような時間を過ごした。別の夜には、これまた学会場から見えるペトコパークにMLB観戦に行った。ホームチームはサンディエゴ・パドレスであるが、運良くイチロー選手の所属するマイアミ・マーリンズとの試合であった。しかも、日米通算安打数がピート・ローズの4256本に迫る、4251本の段階であり、学会参加者を含め、多くの日本人が観戦に来ていた。残念ながらこの機会には記録を更新できなかったが、スタメン出場で5打数4安打(1四球)と大暴れで大いにイチロー選手の凄さを楽しめた。

学会後、宿泊しているホテルに戻る途中で、お手洗いを借りに別のホテルに立ち寄ったところ、なぜか、「お前たち、いま写真を撮っただろう!!」のような言いがかりをつけられたり(放送禁止用語を放ちながら凄まれました)、歩いていて少し心細くなるような場所もあったが、昨年、一昨年の開催地よりは治安が良く、サンディエゴを満喫して無事に帰ってきた。

 

   
 
 

 

 

       
       
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