大阪大学大学院医学系研究科 核医学講座 / 大阪大学医学部附属病院 核医学診療科・放射線部 Department of Nuclear Medicine and Tracer Kinetics, Osaka University Graduate School of Medicine
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海外留学記
学会レポート
 
   
25th European Association of Nuclear Medicine
Milan, Italy,
October 27-31, 2012
花岡宏平
(大学院博士課程)

はじめに

2012年10月27日から31日までの5日間、イタリアのミラノで 欧州核医学会(European Association of Nuclear Medicine;EANM)が開かれた。私自身としては3年連続の参加であり、今回は、ホウ素中性子捕捉療法における演題発表と、欧州を中心とした各国のPETならびにアイソトープ検査・治療の状況を研修する目的で参加してきた。

EANMについて
EANMはSNM同様、核医学の基礎から臨床までをカバーする学会である。米国を中心に構成されるSNMと比較すると規模は少し小さいものの、多くの国々で成り立つEANMはシンポジウムの内容が比較的柔軟で学会の雰囲気もオープンな感を受ける。また新規薬剤の発表が豊富で在り、欧州は米国と比べると新しい放射性薬剤の臨床検討に踏み込むまでの期間が早く感じられる。

ISTARDについて
今回のEANMの大きな特徴として大会期間中に4th International Symposium on TArgeted Radiotherapy and Dosimetry (ISTARD)が同時開催されたことが 挙げられる。2004年に2006年にはそれぞれヘルシンキ、アテネで今回同様EANMに併せて開催された、2009年にはトロントでSNM期間中に開催された。ISTARDでは核医学内用療法における定量評価や線量評価、新規薬剤における体内動態解析や奏効等に関して議論された。特に印象的なのはアルファ線を用いた治療のセッションであり、現在第3相試験まで進行している塩化ラジウムを用いた治療用製剤を中心として、ベータ線との相違点、有用性や解析手段が多く報告された。ベータ線のセッションではradio embolizationと呼ばれる肝癌に対する90Yを結合させた放射性微小球体を用い照射する治療方法が興味深かった。また線量評価に関するセッションでは、これまでMIRD法に代表されるファントムを基礎とした評価方法に替わり、SPECT/CTデータとモンテカルロシミュレーションを用いた個々に応じた評価方法が報告されていた。現在研究中の中性子捕捉療法も、アルファ線・重粒子線(リチウム)による抗腫瘍効果を利用している。治療方法や手技は異なるものの、線量評価方法としては類似している点が見受けられた。

さいごに
ミラノの街は長い歴史を持ち、市街には様々な時代に立てられた様々な建築様式の建造物群が現存していた。調和を図りながら新しいものを効果的に取り入れていったあらわれかもしれない。我々が携わる核医学検査も多岐にわたり、平面的であった核医学画像はPET/CT、SPECT/CT、さらにはPET/MRIの登場により大きく変化を遂げようとしている。また、従来から行われている検査だけでなく最近では前述の通り治療も行われるようになってきた。今後も海外の動向に目を向け、自身の研究や日常の臨床に反映させていきたい。

Fig. 1 学会会場にはイタリアらしくフェラーリが展示されていた


Fig. 2 発表前の筆者と畑澤教授


Fig. 3 機器展示にて:radio embolizationに使用する機器


Fig. 4 ミラノを代表する建造物:ドゥオーモ

 

 

 

   
 
 

 

 

       
       
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