胆道閉鎖症

胆道閉鎖症は、出生前ないし生後間もなく肝外胆道が閉鎖するために閉塞性黄疸をきたし、適切な治療をしなければ1歳頃までに肝不全で死亡する難病です。治療の第一は肝門部空腸吻合術(葛西手術)で、これによって現在およそ7割の子供が一旦は減黄します。しかし術後胆管炎を契機に再び黄疸が上昇したり、将来的にも肝硬変、門脈圧亢進症(食道胃静脈瘤や脾機能亢進症)、肝肺症候群など種々の重大な合併症を生じたりする可能性があり、常にこれらを監視し病態に応じた適切な治療を行う必要があります。また、残念ながら手術で黄疸が軽快しなかったとしても現在では肝移植によって救命することが可能であります。

当科では開設以来、小児科をはじめとする他科との密接な連携の下に、胆道閉鎖症の術前検査から葛西手術、また遠隔期フォローアップにおける各種検査・治療まで一貫して行っています。また、成人になった後にも同様に経過観察を行っております。肝移植術も当科で行っており、移植後の経過観察まで含めて患者さんの生涯の治療に対応できるようになっています。

胆道閉鎖症の患者様とはこのように一回の手術だけでなく、出生時から成人になっても一生涯にわたりトータルにかかわっていく必要があります。当科では胆道閉鎖症専門外来を設けてすべての患者様を定期的に診療し、また小児科と共同で診察を行って患者様の問題点を早期に把握するよう努めています。さらに年一回夏休みに「阪大病院肝疾患の会(旧胆道閉鎖親の会)」を開催し、外来診療のみでは不十分となりがちなご質問にお答えしたり、患者さんのご家族との情報交換に役立てています。


       第22回 阪大病院肝疾患の会 2008年夏



小児外科学会 胆道閉鎖症の解説

移植外科



先天性胆道拡張症(総胆管嚢腫)

先天性胆道拡張症は文字通り肝臓から十二指腸までをつないでいる胆管が袋状に拡張する病気です。黄疸、腹痛や発熱で見つかることもありますが、最近は出生前診断の発達で胎児期に見つかることも多いです。

予後は良好の疾患ですが、放置しておくと胆管炎をおこしたり大人になってから癌化をすることがあるのでふくらんだ部分を切除して、腸でつなぐという手術が必要になります。この手術は小さな創で行うことが出来ます。

一般的に術後の経過は良好ですが、希に残った胆管が狭くなったり、肝内に石が出来たりしますので症状が無くても年に一回程度の外来通院が必要になります。


小児外科学会 先天性胆道拡張症の解説


その他の肝臓、胆道、膵臓の疾患

もちろん当科では上記疾患以外にも様々な肝臓、胆道、膵臓、脾臓の疾患を扱っています。

小児外科学会 胆石の解説
小児外科学会 門脈圧亢進症の解説

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胆道閉鎖症と先天性胆道拡張症