寄附講座

視覚情報制御学(トプコン)

眼科臨床データ登録収集システムの開発
  • クラウド
  • ビッグデータ構築
  • 機械学習
  • 人工知能(Artificial intelligence:AI)
  • 眼科診療における意思決定支援システム

ビッグデータ解析に適した形式でデータを自動的に収集する眼科臨床データ登録収集システムの開発

近年、様々な分野でビッグデータの活用が本格化しており、また人工知能(Artificial intelligence:AI)の飛躍的な発達が大きな話題となっています。医療分野でも例にもれずビッグデータやAIの活用は非常に注目されており、膨大な医学情報を学習させたAIに遺伝子情報を入力することで、短時間で特殊なタイプの白血病であることが分かったとの報道が大々的になされたのは記憶に新しいところです。

眼科診療においては、膨大な臨床情報や画像データ、さらには遺伝子情報が日々蓄積されています。これらのデータをビッグデータとして統合的に解析し、その結果を有効活用できれば、さらなる診療レベルの向上が見込まれます。しかし、これらのデータの多くはそのままビックデータ解析に供することができず、現在のところ統合的に有効に活用されているとは言い難いがたい状況です。

ビッグデータ解析に供するデータは質的に均質で揺らぎの無いものが要求され、私さちはビッグデータ解析に適した形式でデータを自動的に収集する眼科臨床データ登録収集システムの開発を行っています。将来的にはシステムのクラウド化を見据えており、セキュアなwebベースでのアプリケーションに発展させる予定です。本システムは、より多くの医療施設からの診療情報を統合的に取集することを可能とし、結果として眼科診療におけるビックデータを構築することを目指しています。

さらに構築したビッグデータをディープラーニング手法などの機械学習を利用して解析することで、眼科診療における意思決定支援システムの構築を行います。本システムを用いることで、これまで以上に迅速かつ確実な診断、治療方針の決定が可能な眼科診療環境を提供することが期待されます。