8F8F222208010802A-28A-5講座共同研究企業講座共同研究企業塩野義製薬㈱「選択的スプライシングバリアント (ASV)」は、バリアントスイッチによって 1 つの遺伝子から複数の産物が生成されるメカニズムであり、多細胞生物の複雑な形態や細胞機能の獲得を可能にするだけでなく、難治性疾患の病因に深く関与しています。本研究の目的は、生理的ASVを阻害することなく、がん、心不全、動脈硬化、腎不全、糖尿病性網膜症などの慢性疾患の発症に関与するASVのみを選択的に阻害する病態改善効果の解明にあります。 ASVを選択的に阻害することで、安全で効率的な治療が提供できると考えています。本講座では、病的ペリオスチンの分子メカニズムや、エクソソームを介したあるいは介さないペリオスチン変異体の輸送などの生体内機能を解析します。現在、がん治療の新たな選択肢としてがん免疫治療が期待されていますが、現状のがん免疫療法では、十分な臨床効果は得られていません。原因の一つとして腫瘍内に動員された制御性T細胞(Treg)による免疫抑制が指摘されており、詳細な抗腫瘍免疫応答およびそれらに対する抑制機構を明らかにすることががん免疫療法の開発には必須です。本研究では、Tregに特異的な分子、および腫瘍浸潤Treg特異的抑制機構にかかわる分子のうち、がん局所のTreg抑制活性の選択的コントロールもしくはTregの選択的除去を誘導できる分子を選択し、抗腫瘍免疫応答を最大限増強した有効ながん免疫療法の開発を行います。真の制御性T細胞を同定しうる分子をゲノム、エピゲノム情報から抽出谷山 義明特任教授先端分子治療学共同研究講座大倉 永也特任教授基礎腫瘍免疫学共同研究講座先端分子治療学共同研究講座ペリオセラピア㈱基礎腫瘍免疫学共同研究講座病的及び生理的ペリオスチン・スプライシングバリアントの機能解析免疫抑制性細胞を標的とした免疫制御法の開発
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