CoMITパンフレット 2024
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8F0803, 08049F23230903A-4A-20講座共同研究企業塩野義製薬㈱講座共同研究企業中外製薬㈱CTLA-4やPD-1などの免疫チェックポイント分子阻害剤の成功により、免疫抑制機構の制御を介した抗腫瘍効果は近年注目を集めています。当教室では、免疫抑制機構の一つである制御性T細胞(Treg) を発見した免疫学フロンティア研究所・坂口志文教授のサポートの下、腫瘍免疫賦活・増強による抗腫瘍効果の臨床応用を目的として、Tregをはじめとする種々の免疫抑制性細胞の制御法や免疫賦活因子を探索し、創薬シーズの創出を塩野義製薬と共同でめざします。臨床に重心を置いた研究、特に腫瘍組織内免疫環境を詳細に解析するため、消化器外科・婦人科・泌尿器科・皮膚科・乳腺外科・頭頚部外科・呼吸器外科・呼吸器内科と緊密な協力体制を構築しています。これら幅広い協力体制の下、腫瘍組織内Tregに選択的に発現する分子CCR8を新規同定し特許を取得しました。さらにはCCR8を標的とした抗体医薬を作成し、企業主導臨床試験が2022年より開始されています。免疫学研究は、医学・生命科学のドライビングフォースとして多くの新しい発見や知見をもたらしてきた。その成果は、関節リウマチやアレルギー疾患への生物学的製剤の開発、さらに抗免疫チェックポイント抗体によるがん免疫療法に応用され、今日の臨床現場に大きなインパクトを与えている。しかし、いまだ治療法のない数多くの免疫難病やがんが存在し、研究の進展と新しい知見に基づく臨床応用が求められている。このような背景の下、本講座では先端の免疫解析手法で大阪大学の免疫学研究成果を主にヒト検体を用いて多層的解析を構築し検証していく。さらに、得られた知見を基に中外製薬の創薬技術と共同し新しい治療法の開発に繋げる。和田 尚特任教授臨床腫瘍免疫学共同研究講座熊ノ郷 淳教授呼吸器・免疫内科学楢崎 雅司特任教授先端免疫臨床応用学共同研究講座臨床腫瘍免疫学共同研究講座先端免疫臨床応用学共同研究講座腫瘍免疫賦活・増強の新規分子・機序の研究と開発~臨床の観点から~神経・免疫・代謝制御因子群を標的とした免疫難病・がん治療法の開発

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