大阪は江戸時代以来の薬の街です。また、適塾以来の医学や理工学の教育・研究の蓄積を有しています。現に製薬企業を中心とする化学工業が大阪産業の中で最大の付加価値を生み出しています。今後の日本の成長戦略牽引役(ライフイノベーション)と期待されています。
大阪府では「大阪バイオ戦略(平成20年)」を策定し、産学官の力で世界トップクラスのバイオクラスターの形成に取り組んでいます。こうした中、(独)科学技術振興機構により、ベンチャーや製薬企業、研究機関の産学官共同研究を加速するため、共同利用研究設備が整備されました。大阪大学との協力の下、創薬、医療機器、先端医療、健康科学等の共同研究開発拠点として、より一層の産学連携を支援してまいります。
JST地域産学官共同研究拠点整備事業は、産学官連携の総合的な取り組みを加速することにより、地域の特性を生かした産学官共同研究を推進するとともに、研究成果の地域企業への展開を目標としています。これにより、地域のイノベーション創出の加速的な推進を試み、科学技術駆動型の地域経済活性化の実現を図ります。
本拠点では、地域が有するバイオ・ライフサイエンス分野における高いポテンシャルを活かして、社会的に要請の高い、安全・安心で持続可能な低コスト健康長寿社会の実現を目指します。そして地域産業の活性化と世界で活用される製品とサービスのイノベーション創出に取り組みます。
具体的な取り組みとして、「創薬」「医療機器・ものづくり」「健康科学」「先端医療」の分野を中心とした産学共同研究を通じた健康長寿社会の実現と新たな成長産業の創出を目指すことで、革新的医薬品・医療機器の開発、先端医療技術の高度化、高付加価値健康サービスの提供、中小ものづくり企業のバイオ分野への参入などを図ります。