勉強会の開催報告
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第6回勉強会の開催

平成18年7月15日(土)、大阪大学医学部附属病院第1カンファレンスにて第6回勉強会を開催しました。
当日の開催会場の様子を公開します。

−開催テーマ−
輸液ポンプの管理について

ME機器の中でも、使用頻度が高い輸液ポンプの管理について、
メーカーならびに臨床工学技士の立場からご講演頂きました。輸液ポンプに関わる
法規制や保守管理の実際、教育・訓練などについて考える良い機会になったのではと思われます。
また、本勉強会では、輸液ポンプの保守管理の実際について、いろんな施設から現状報告ならびに
質問などが出され、施設間またはメーカーとの情報交換を行うことができました。


講演1 「輸液ポンプの保守管理に必要な基礎知識」
 テルモ株式会社

 行政・業界の動向を含めた法規制に関する内容から、安全性を考慮して改良されてきた輸液ポンプの各種安全機構の変遷ならびにその動作原理、メーカーの立場から提示された保守管理のポイント、感染防止を目的とした清拭・消毒に関する情報提供、輸液ポンプの耐用期間についてまで非常に幅広くご講演頂きました。最後には東京都における保守管理事例や輸液ポンプの教育・訓練についても取り上げられ、保守管理全般に関わる基礎知識がまとめられていました。
講演2 「輸液ポンプにおけるバッテリ管理について」
〜臨床工学技士による保守管理@〜
 西神戸医療センター

 
西神戸医療センターにおけるデータベース・バーコード管理による輸液ポンプの貸出・返却システムの紹介がなされ、次いで、輸液ポンプのバッテリ管理についての詳細なデータ並びに管理方法の実際についてご講演頂きました。バッテリ充放電システムから得られたデータを基に、定電流負荷に対するバッテリ端子電圧の推移を示した充放電波形、メモリ効果、低電圧アラームと容量ならびに使用期間との関係などのあらゆる考察から確立された西神戸医療センターにおけるバッテリ管理のプロトコールが紹介されました。
講演3 「輸液ポンプの管理方法の実際について」
〜臨床工学技士による保守管理A〜

 関西電力病院

 
関西電力病院において開発、運用されているデータベースのバーコードならびにタッチパネルによる貸出・返却入力、点検履歴入力の操作性、視認性などについて紹介されました。輸液ポンプの定期点検においては、専用チェッカを用いた具体的な点検方法から点検で得られたデータのデータベースへの取り込みと履歴管理方法に至るまで、関西電力病院における管理方法の実際についてご講演頂きました。
講演4 「兵庫県臨床工学技士会 ME部会における取り組み」
〜臨床工学技士による保守管理B〜
 兵庫県臨床工学技士会

 
点検方法の共有化を目指して、兵庫県臨床工学技士会ME部会が兵庫県下の8施設の状況分析、メーカーマニュアルならびにJIS規格との整合性の分析を通じて、どの施設においても同じ点検が可能な独自の輸液・シリンジポンプの点検方法が示されました。また、看護のヒヤリハット事例に対するヒューマンエラー対策、輸液ポンプ使用者に対する教育なども併せて、医療機器の安全確保と適正使用を実現することの重要性についてご講演頂きました。
討論 「輸液ポンプの保守管理についての総合討論」
 ご参加頂いた会場の皆様


 講演1から講演4を踏まえ、約20分ほどの意見交換を行いました。会場の皆様から、輸液ポンプの保守管理の実際について、いろんな施設における現状報告ならびに質問などが出されました。保守管理の点検項目、定期点検間隔などについて施設間またはメーカーとの情報共有を行うことができました。




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