動物実験施設について
動物実験施設について 目次
ごあいさつ

ごあいさつ
生命現象の解明には動物を用いた実験は重要であり、優れた研究結果を得るためには実験動物を適切に扱う必要があります。従って動物施設は、ただ実験動物を飼育維持するだけが役割ではありません。我々が管理運営する大阪大学医学部の動物実験施設では、実験動物としてマウスやラットを維持管理しながら動物実験を支援しています。支援の一環として、施設の利用者に対して動物愛護法に基づいた適切な動物の取り扱い教育訓練の実施や、マウスやラットのSPF(specific pathogen free)環境を維持するなど、幅広い動物種において高度な環境の維持と提供を行っています。
これらの施設運営に加えて、マウスやラットの体外受精や受精卵の凍結系統保存を行い、そのほか胚を扱った様々な生殖・発生工学技術を駆使することで、施設利用者の希望に応じた遺伝子改変動物を迅速に提供する技術支援も実施しています。近年ではゲノム編集など、遺伝子改変動物を作製するための新たな技術を迅速に導入することで施設利用者の研究の進行を加速する一助になることを目指しています。
令和2年からの施設改修も無事に完了し、令和4年から新たな動物施設として稼働しています。今後も利用しやすい施設運営とともに、より高度な動物実験支援を実現するため動物施設スタッフ全員が一丸となり努力してまいります。
大阪大学医学部附属動物実験施設 施設長 中尾 和貴
沿革・歴代施設長
沿革
施設建物は7階建、延床面積6,348 m2で医学科研究棟の北側に位置しています。本施設は、欧米各国の実験動物使用指針を最低限の基準とし、その上に実験動物学の粋を集めた、医学の進歩に耐えうる最新の設備を備えています。徹底した省エネ化を行い、利用者の負担を軽減するとともに、研究者の目的に応じた種々の実験飼育室を確保しています。主要設備は中央管理され、中央監視室、中央洗浄滅菌室、空調機械室、検査室、全自動給水システム、入退館システム、入退館管理システムが導入され、少人数で効率的に運営されるよう設計されています。本施設では、様々な遺伝子組換え動物が飼育され、疾病の病態解明や難病の治療法の開発に貢献しています。
歴代施設長
田中 武彦 | 1986年 4月 5日-1986年 6月16日 |
濱岡 利之 | 1986年 6月17日-1990年 5月31日 |
志賀 健 | 1990年 6月 1日-1992年 5月31日 |
野村 大成 | 1992年 6月 1日-1996年 5月31日 |
北村 幸彦 | 1996年 6月 1日-1997年10月31日 |
山西 弘一 | 1997年11月 1日-1999年10月31日 |
遠山 正彌 | 1999年11月 1日-2001年10月31日 |
宮崎 純一 | 2001年11月 1日-2003年10月31日 |
平野 俊夫 | 2003年11月 1日-2004年 3月31日 |
金田 安史 | 2004年 4月 1日-2008年 3月31日 |
宮坂 昌之 | 2008年 4月 1日-2012年 3月31日 |
竹田 潤二 | 2012年 4月 1日-2016年 3月31日 |
山下 俊英 | 2016年 4月 1日-2019年 8月31日 |
中尾 和貴 | 2019年 9月 1日- |
施設仕様・飼育室条件
施設仕様
所在地 | 大阪府吹田市山田丘2-2 |
延べ床面積 | 6,348 m2 |
SPFマウス室 | 36室 |
SPFラット室 | 2室 |
有害物質実験飼育室 | 1室 |
AAV実験飼育室 | 1室 |
P1A解析飼育室 | 1室 |
P2A感染飼育室 | 1室 |
免疫不全飼育室 | 3室 |
感染実験飼育室 | 8室 |
飼育室条件
温度 | 23℃±1.5℃ |
湿度条件 | 45%±15% |
点灯時間 | 8:00〜20:00 |
消灯時間 | 20:00〜8:00 |