研究の地平

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子宮頸がん

HPVワクチンへの正しい理解を

日本における子宮頸がん患者数は2000年頃から増加し、特に腺がん(分泌腺に発生する悪性腫瘍)が30代以下の若年層で増加していることを明らかにしたのが上田豊講師(産婦人科学)らの研究グループです。このような状況にも関わらず、子宮頸がんを予防するために多くの先進国で導入されているHPVワクチンの接種が日本では推奨されていません。改めてHPVワクチンの重要性を訴えるとともに、より効果の高い「9価ワクチン」の導入や、同年代の男子へのワクチン接種などを提言することが大切になります。

厚生労働省は2013年に接種勧奨を中止。ワクチンの副反応がメディアで大々的に取り上げられたことが主な原因です。