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スポーツ医学

ピッチャーを「故障」から守る

運動中にどのようなメカニズムで怪我が発生するのか。そのタイミングは予測できないのか。そんな問題に取り組むのが、松尾知之准教授(運動制御学)らのグループです。これまでさまざまなアスリートと共同で研究を進めてきました。野球選手が患う投球障害も、数ある研究対象のひとつ。ハイスピードカメラを利用した動作分析によって、身体運動を定量的に捉えることで、怪我の発生予測に役立ててきました。こうした知見を生かし、青少年に野球を指導する際の「投球制限」についても、アメリカの研究者とともに議論を進めています。

MLBでは投球制限の勧告指針が定められていますが、日本の選手とは体格が異なるため、国内でも独自の指針の作成が待たれます。