研究の地平

医療のフロントラインを語るキーワード

ケトン食

食事でがんに立ち向かう。

ケトン食という低炭水化物・高脂肪の食事は、がん治療を支えるものと期待されていましたが、具体的な食事の摂り方は確立していませんでした。そこで萩原圭祐特任教授(先進融合医学)らの研究グループは、食品メーカーとコンソーシアムを立ち上げ、がん治療に有効なケトン食療法の開発に着手。さまざまながんの患者さん(ステージIV)を対象に症例研究を実施しました。3カ月間、ケトン食療法を施した37人の患者さんのデータを分析すると、生存率に好影響を及ぼしていることが明らかに。進行がんを少しでも食い止める可能性がここに示されたのです。

昼食の例は、豚肉ソテー、みそ汁。夕食の例は、サバの塩焼き、コンソメスープ、チーズサラダなど。