研究の地平

医療のフロントラインを語るキーワード

情報銀行

自分専用カルテが手のひらサイズに。

どんな治療を受けてきたのか。今はどんなお薬を服用しているのか。そのような個人の医療データをまとめて患者さんの手元で管理できる仕組みに注目が集まっています。診察を受ける際に、それまでの記録を正確に医療機関に伝えられるのがポイント。より適切な医療サービスにつながると期待されています。阪大病院では医療情報部が中心となり、金融機関と共同でスマートフォンのアプリを開発。2019年から、希望する妊婦さんの協力を得て実証事業がスタートしました。現在はオンライン口座が開設できる「情報銀行」として、全診療科に登録が広がっています。利用料の在り方など、さまざまな論点を整理した上で、ビジネスモデルとして確立できるかが今後の課題です。

病名、血液検査や画像診断の結果、処方箋といった個人の医療情報を集約。さまざまな形で活用されるようになります。