研究の地平

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リキッド・バイオプシー

胃カメラが 膵がん克服の一手に。

膵がんは効果の高い抗がん剤が少ないため、早期発見・治療が克服の鍵を握っています。しかしながら、膵がんの目印となるKRAS(ケーラス)遺伝子変異の検出は、全身に転移がある場合に限られているのが早期発見の障壁となっていました。そこで谷内田真一教授(がんゲノム情報学)らの研究グループが開発した画期的な早期診断法は、胃カメラの際の追加検査として、十二指腸乳頭部を洗浄して回収した膵液中のKRAS 遺伝子変異を検出するリキッド・バイオプシー(液性生検)を行うというもの。日本において広く普及している胃がん検診の機会を捉え、膵がんリスクの高い方を対象とするオプション検査が実現すれば、膵がん克服に向けて大きく前進することになります。

膵管の出口である十二指腸乳頭部に胃カメラを留置。専用のカテーテルから生理食塩水を噴射して回収し、そこに混じる膵液中のKRAS遺伝子変異を調べます。