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研究成果概要

計画研究05

器官・組織形成期の発生異常に基づく上皮管腔組織形成障害
研究代表者: 大谷 浩
研究分担者: 八田 稔久
研究分担者: 宇田川 潤
研究成果概要

上皮管腔組織を含む全身臓器の正常発生について、京都コレクション(京都大学大学院医学研究科附属先天異常標本解析センター)に属するヒトの標本の形態学的研究を進め、数理手法により全身の臓器の発生過程における「調和的」な関係性などについて解析した結果を論文発表しました。また、計画研究6の研究代表者南らとの共同で、Wnt5a/Ror2 によるシグナルが腎・尿管の発生過程で果たす役割について論文を発表しました。外胚葉由来の上皮管腔組織において報告されている、幹細胞の細胞周期と同期した増殖調節機構であるinterkinetic nuclear migration (INM)が、以前報告済みの内胚葉由来の中腸に加えて尿管にも存在することを、多次元尺度構成法等を用いた解析により報告しました。さらに食道、腸管の全長、気管にも同様の頂底軸に沿った周期的な核移動を観察し(未発表)、INMが胚葉を越えて全身の上皮管腔組織に存在すること、臓器・部位・時期によりパターンなどに差異があることを明らかにしました。また子宮外発生法とその応用について総説論文により解説し、比較動画による技能習得支援ツールの活用法の検討を進め、同法を含む子宮外発生法のマニュアルを作成しました。