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研究成果

平成24〜25年度: 公募研究06

管腔形成における細胞内極性輸送の機能の解明
研究代表者: 吉村 信一郎
連携研究者: 原田 彰宏
研究成果

私たちは、これまでにRab8に結合する新規因子、Rab8BPを同定し、解析を行ってきましたが今回さらに解析を行いました。まず、Rab8BPに結合する分子の探索を行い、RabBP interacting protein (Rab8BPIP)が特異的に結合することを見いだしました。

このタンパク質の細胞内局在をRab8、Rab8BPと共に間接蛍光抗体法にて観察したところ、これら三者はendocytic recycling compartment (ERC)において共局在することが確かめられました。次にこれらの細胞内タンパク質輸送への機能を調べるために、非極性細胞(HeLa)や極性細胞(小腸上皮初代培養)に対して、Rab8BP、およびRab8BPIPをノックダウンして様々なcargoの輸送を調べたところ、非極性細胞においてはいずれの輸送の不全は見られなかったものの、小腸上皮細胞においてはapical方向へのタンパク質輸送不全が観察されました。これら結果から、上皮極性細胞においてRab8-Rab8BP-Rab8BPIP複合体はERCからのapical方向へのタンパク質輸送を制御していることが明らかになりました(未発表)。