• 研究成果概要・研究業績
  • 文部科学省
HOME研究成果概要・研究業績 > 研究成果 > 平成24〜25年度: 公募研究21
研究成果

平成24〜25年度: 公募研究21

細胞骨格制御による腎臓上皮形成機構の解明
研究代表者: 西中村 隆一
研究成果

腎臓は後腎間葉と尿管芽という2つの組織の相互作用によって発生する。間葉は上皮化して管腔を形成し(間葉上皮転換)、尿管芽由来の管腔と接続して、一続きの機能単位ネフロンを形成する。我々は新規キネシンKif26bが腎臓発生に必須であること、それにnon muscle myosin heavy chain II (Myh9/10)が結合することを見いだした。本計画では、腎臓でMyh9/10を欠失させることにより、細胞骨格系の破綻が腎臓の管腔形成に及ぼす影響を解析した。まず尿管芽特異的にミオシンを欠失するマウスを作成したが、Myh9、Myh10、あるいは両方の欠失のいずれでも腎臓の異常は認められず、意外な結果であった。次に間葉特異的なミオシン欠失マウスを作成したところ、発生過程でネフロンの形態異常を呈し、すべてのマウスが出生直後に死亡した。単独の遺伝子欠損でも腎機能不全が認められた(未発表)。