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研究成果

平成26〜27年度: 公募研究08

上皮組織の細胞動態制御機構の解析
研究代表者: 佐々木 洋
連携研究者: 佐藤 卓史
連携研究者: 加村 啓一郎
連携研究者: 小林 徹也
研究成果

これまでの本領域での研究により、以下のことを明らかにしました。即ち、(1)マウス胚線維芽細胞NIH3T3において、Hippoシグナル経路の転写因子Teadファミリーの活性が異なる細胞を共培養することにより、細胞競合様の細胞間コミュニケーションを起こす細胞競合のモデル系を樹立しました。さらに、この細胞競合系ではMycがTeadと協調的に作用するという、ショウジョウバエの上皮組織と同様の分子機構が働いていることを明らかにしました(J. Cell Sci., 2015)。(2)その知見を踏まえて、マウス上皮細胞MTD-1AにおいてTead活性の異なる細胞の共培養を行い、Tead活性の違いに基づく同様の細胞間コミュニケーションが上皮細胞シートにおいても見られることを明らかにしました(未発表)。(3)さらに、マウス初期胚の上皮組織である内胚葉においてもTead活性の違いに基づく同様の細胞間コミュニケーションが起こることを見出し、Hippo経路因子であるTeadの活性の違いを認識した細胞競合は、上皮組織・間充織共に存在する普遍的な機構であることを明らかにしました(未発表)。