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研究成果

平成26〜27年度: 公募研究12

妊娠における子宮内膜上皮形成の分子機構とその破綻
研究代表者: 廣田 泰
研究成果

これまでの本領域での研究から、以下のことが明らかになりました。すなわち、(1)着床直前の子宮内膜では、上皮の細胞増殖が止まって細胞分化が開始し、間質の細胞増殖が開始すること(Mol. Endocrinol., 2014)、(2)子宮において黄体ホルモン(プロゲステロン)機能が低下したFKBP52欠損マウスでは着床期の子宮内膜の分化-増殖状態のダイナミックな変化が欠失し、プロゲステロン補充でこの変化が回復するという結果から、この変化がプロゲステロン依存的な変化であること(Mol. Endocrinol., 2014)、(3)着床しない子宮頸部では着床する子宮体部に比較してmicroRNA-200aが増加しており、microRNA-200aによりプロゲステロン受容体発現低下と局所でのプロゲステロン代謝促進が起こってプロゲステロン作用が低下すること(Mol. Endocrinol., 2014)、(4)ホメオボックス遺伝子MSXの欠損マウス子宮では上皮の細胞極性低下し着床障害をきたすだけでなく、子宮が着床能を獲得する以前からNFkBの活性化が誘導され炎症応答により偽着床部位が認められること(J. Biol. Chem., 2015)、などが明らかになりました。