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平成24〜25年度: 公募研究08

胆管をモデルとした、管腔構造の発達とチューブ構造形成を制御するメカニズムの解明
研究代表者: 谷水 直樹

研究概要

胆管は、肝臓の上皮細胞の一つである胆管上皮細胞が構成するチューブ状の組織構造です。胆管の管腔が形成されないと胆汁うっ滞になり、一方、異常に拡張すると多嚢胞症になることから、胆管の管腔サイズが正しく制御されることは、生理的に非常に重要です。我々は、肝前駆細胞株の3次元培養を用いて、上皮前駆細胞からの管腔を持った組織構造形成についての研究を行ってきました。また、成熟胆管上皮細胞とその前駆細胞である肝芽細胞の遺伝子発現を比較することで、胆管(管腔構造を持つ成熟した上皮組織)特異的な遺伝子を複数同定しています。これまでに、転写因子grainyhead-like 2(Grhl2)が、上皮バリア機能を亢進することにより管腔構造の発達を促進することを明らかにしました。本研究では、成熟した上皮組織特異的に発現している転写因子が制御する分子ネットワークによる管腔形成やその構造の発達・維持の制御機構を明らかにしたいと考えています。

上皮細胞特異的に発現する遺伝子による管腔形成およびサイズの制御

前駆細胞(肝芽細胞)と成熟した上皮細胞(胆管上皮細胞)を比較することで、上皮細胞に特異的な遺伝子を同定し、その中で管腔構造の発達を制御する分子を同定する。