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平成24〜25年度: 公募研究14

上皮管腔形成における変異細胞と正常細胞の競合 −超初期発がんメカニズムの解明−
研究代表者: 加藤 洋人

研究概要

がんの多くは、上皮管腔組織に1個の変異細胞が生じることから発生する。培養細胞の系では、正常上皮シートに少数の変異細胞を混じると、変異細胞と正常細胞との間で競合的相互作用が生じ、それによって変異細胞に細胞死が起こるか、あるいは変異細胞が上皮細胞シートから積極的に排除される。変異細胞と正常細胞と間で起こるこの「細胞競合現象」は、超初期発がん過程に対する生理的防御機構の存在を示唆するものである。しかしながら、この細胞競合現象が生体内でも起こっているか否かについては、マウスモデルが存在しないため、検証されていない。本研究の目的は、世界初の細胞競合マウスモデルを樹立することであり、将来的に以下3点を目標とする。(1)生体内の細胞競合メカニズム(管腔上皮組織における変異細胞除去機構)の解明 (2)超初期発がん過程のin vivo解析モデルとして応用する (3)細胞競合現象を標的とした新規抗がん薬剤開発に向けたスクリーニングツールとして応用する。