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平成24〜25年度: 公募研究22

非再生系成体組織における異常細胞の検出・排除システム
研究代表者: 谷口 喜一郎

研究概要

上皮管腔組織では、外界からのストレス等により常に異常細胞が発生するリスクがあります。このとき、組織の増殖能に応じて、大まかに二つの異常細胞に対する組織応答が存在すると考えられます。再生系組織のように増殖能の高い組織では、異常細胞を積極的に排除し、それに伴う細胞数の減少は代償性増殖によって補われます(1)。一方で、非再生系組織のように増殖力がきわめて低い組織では、細胞の排除は組織の縮小に直接つながってしまうために、異常レベルが低い細胞はストレス/細胞死耐性能により維持する必要があると考えられます(2)。上皮管腔組織における異常細胞に対する組織応答の違いは、上記の2つの応答機構のバランスによりつくりだされていると考えられます。本研究では、未だ不明な部分の多い(2)に焦点をあてることで、"分化細胞の異常レベル検出機構"および"異常レベルに応じた細胞排除機構"を理解することを目的としています。