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公募研究(平成26〜27年度)

平成26〜27年度: 公募研究06

細胞膜脂質が上皮管腔構造形成において果たす役割の解明
研究代表者: 池ノ内 順一

研究概要

私たち多細胞生物のからだは、上皮細胞と間葉細胞から構成されています。上皮細胞は、恒常的にアピカル膜とバソラテラル膜という、機能も構成要素も異なる細胞膜ドメインを有しています。この恒常的な上皮細胞の極性によって、からだの内外で、方向性をもった物質の輸送が可能となり、生体の恒常性が維持されています。このような細胞内極性を生み出す分子機構については、これまで主にタンパク質の相互作用の観点から研究が進められてきました。一方で、アピカル膜とバソラテラル膜では、タンパク質に加えて、細胞膜を構成する脂質が異なることが古くから知られていますが、それらの可能にする脂質の選択的輸送のメカニズムやその結果生じた細胞膜の非対称性の生理学的な意義はほとんど明らかになっていません。私は、アピカル膜やバソラテラル膜の脂質の違い、上皮細胞と間葉細胞の脂質の違いに着目して、細胞膜脂質が上皮管腔構造形成において果たす役割を明らかにしたいと考えています。