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公募研究(平成26〜27年度)

平成26〜27年度: 公募研究12

妊娠における子宮内膜上皮形成の分子機構とその破綻
研究代表者: 廣田 泰

研究概要

卵子は卵管内で精子と受精した後、着床前期胚として卵管内で発育し、胚盤胞となり着床直前に子宮内に移入します。子宮内膜管腔は、排卵直後にはエストロゲンの作用によって鋸歯状となっていますが、その後の卵巣黄体化に伴って黄体ホルモンであるプロゲステロンに暴露され、管腔はスリット状になります。この際に子宮内膜上皮では、細胞増殖の停止、細胞極性の減弱が認められますが、プロゲステロンの影響下にこれらの変化が起こることがその後の着床の成立には必須です。本研究では、マウスの生体内で、妊娠に必要な子宮内膜上皮管腔形成の仕組みを明らかにします。特に、子宮内膜上皮の増殖能や細胞極性の変化に着目して、着床の際に子宮内膜に起こる分子変化や着床の仕組みを明らかにしたいと考えています。子宮内膜のプロゲステロン・シグナルの低下したプロゲステロン受容体コシャペロンFKBP52欠損マウスや子宮内膜上皮の細胞極性が低下したホメオボックス因子MSX欠損マウスなどの遺伝子改変マウスを用いて研究を進めます。さらに、ヒト子宮内膜の細胞や組織を用いて、ヒトの着床や不妊症との関連についても検討する予定です。