教室で実施中の臨床研究

    

課 題名: 腫瘍の多様性を制御する機構の解明
主任研究者: 森井 英一
 

 
 悪性腫瘍(がん、悪性新生物)は現在、日本人の死因の第一位を占める重大な疾患であり、これらに対する新規の診断法、治療法の 開発は、社会学的にも急務と考えられる重要な課題です。腫瘍細胞は症例により幅広い多様性を示すことが知られており、その多様性は遺伝子 変異、エピゲノム変化、腫瘍周囲の微小環境との反応によりもたらされると考えられていますが、それらを制御する機構については未知の部分 が多く残されてい ます。本研究の目的はこれらの機構を腫瘍の多様性の観点から明らかにすることです。


1.研究の対象
 2015年10月22日 ~ 2030年03月31日に大阪大学医学部附属病院において診療を受けた方で、下記の「3.研究に用いる試料・情報の種類」の条件を満たす方。

2.研究目的・方法
  腫瘍細胞は同一の組織型であっても幅広い多様性を有しており、臨床的動態は多岐に渡ります。その多様性を規定する因子については未知の部分が多く、新規診断法や治療法の開 発のためにこれらの解明が重要な課題であると考えられています。本研究の目的は、産婦人科、呼吸器外科、消化器外科および泌尿器科領域の 腫瘍における腫瘍の多様性を制御する機構を、腫瘍幹細胞や分化指向性の見地から明らかにすることを目的とするものです。

 研究期間: 2015年10月22日 ~ 2030年03月31日

3.研究に用いる試料・情報の種類
大阪大学医学部附属病院・病理部にて診断された産婦人科、呼吸器外科、消化器外科および泌尿器 科に属する腫瘍の以下の検体を対象とします。また、その解析において対照となる組織については上記以外の科に属する③の検体も用います。 計1,500例程度を予定し、患者さんの氏名などの個人情報は必要としません。①②は成人例を、③は全年齢の症例を対象として用います。

① 病理部で保管されているパラフィンブロック
② 手術検体由来の腫瘍組織および対照正常組織の残余分
③ 剖検検体の残余分

4.外部への試料・情報 の提供
 組織検体の一部について、共同研究施設である、大阪大学・免疫学フロンティア研究センター (IFReC) にこれらを供与する可能性があります。この場合、検体から氏名等の個人情報を削り、代わりに新しく符号又は番号をつけて匿名化を行った上で供与を行います。研究対象者とこ の符号(番号)を結びつける対応表については大阪大学・大学院医学系研究科・病態病理学で作成し、個人情報管理者が外部に漏れないように 厳重に保管します。データの記録されたメディアおよびデータ管理PCは大阪大学・病態病理学研究室内の保管庫にて鍵をかけて厳重に保管し ます。
 また、情報の2次利用の可能性については、将来的に、本研究をより発展させるための研究に用 いられる可能性があります。

5.研究組織
大阪大学 大学院医学系研究科 / 大阪大学 医学部附属病院 病理部(研究責任者:森井 英一)
免疫学フロンティア研究センター (IFReC) ヒト免疫学(単一細胞ゲノミクス)(研究責任者:奥﨑 大介)

6.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
 ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計 画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。
 また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方 にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の 連絡先までお申し出ください。その場合でも患者さんに一切の不利益が生じることはありません。

   大阪大学 大学院医学系研究科 病態病理学
  (担当者)教授 森井 英一
  (連絡先)06-6879-3711
  
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2
大阪大学 大学院医学系研究科 病態病理学
(担当者)教授 森井 英一
(連絡先)06-6879-3711

研究責任者:
大阪大学 大学院医学系研究科病態病理学 教授
森井 英一

研究代表者:
大阪大学 大学院医学系研究科病態病理学 教授
森井 英一