教室で実施中の臨床研究

    

研究課題: 人工知能を用いた新しい病理診断システムに関する研究


研究代表者: 野島 聡 (大阪大学 大学院医学系研究科病態病理学・ 准教授)
 

1.研究の対象
 2008年4月~2022年12月31日に大阪大学医学部附属病院において、尿路性器がんと診断された方ないしがんが疑われた方。
 2008年4月~2028年12月31日に隈病院において、甲状腺がんと診断された方ないしがんが疑われた方。

2.研究目的・方法
 研究目的: 大阪大学医学部では、各種がんの克服のために新しい診断や治療を目指した基礎研究を行っています。将来このような研究の成果は、癌の予防、 早期発見、より効果的な治療方法の選択を可能とする方法につながるものと期待されます。そこで、今回、大阪大学医学系研究科・泌尿器科、京都大学医学部、 横浜市立大学 理学部、隈病院と共同で、尿路性器がんや甲状腺がんのより正確な診断のために、人工知能(artificial intelligence;AI)を用いた新しい診断システムを開発することを目的とします。
 
研 究方法: 人工知能に画像データを大量に読み込ませ、機械学習を行わせます。学習後の人工知能に診断名を伏せた状態で組織写真を与え診断を行わせ、その成 績や好成績を達成するのに最適な手法を検索します。この際、病院で行われる標準的な方法で作製されるスライドガラスとは別に先端蛍光顕微鏡を用いてデジタ ル画像の撮影も行い、この方法で病気がはじめて診断できるようにならないかについても検討します。
 
研究期間: 2018年 9月1日 ~ 2028年 3月 31日
 
3.研究に用いる試料・情報の種類
研究に用いる試料: 尿路性器がんあるいは甲状腺がんと診断された患者さんないしがんが疑われた患者さんの、手術で摘出した組織や検査のために採取した体液(血液、尿、腹水・唾液、精液等)のうち、診断に必要な分から残った分を使用させていただきます。
 
研 究に用いる情報: これらの検体から顕微鏡で観察するためのプレパラートを作製し、これを撮影した画像データ等を研究に使用します。取得した画像データ は、共同研究として横浜市立大学、京都大学に送られますが、この際個人情報は一緒に送られず、新たな症例番号を振るなどの方法で匿名化された状態で送られ ます。また、画像データに付属して、検査数値などの情報が供与される場合がございますが、これらの情報も個人の特定できない匿名化された状態で送られま す。なお、本研究は、患者さんの子孫に受け継がれるような遺伝的要因を調べるものではありません。
 
4.外部への試料・情報の提供
 上述の通り、取得した画像データは、共同研究として京都大学医学系研究科に送られます。横浜市立大学、京都大学へのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。対応表は、大阪大学医学系研究科の研究責任者が厳密に保管・管理します。
 
5.研究組織
大阪大学 医学系研究科
(研究責任者)大阪大学 医学部附属病院・病理診断科 准教授 野島 聡

京都大学 医学系研究科
(研究責任者)横浜市立大学 理学部/生命医科学研究科 生命情報科学研究室 准教授 寺山 慧
       京都大学 医学系研究科 ビッグデータ医科学 教授 奥野 恭史


6.お問い合わせ先
 本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。
ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申出下さい。
また、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には研究対象としませんので、下記の連絡先までお申出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。

大阪大学 医学部附属病院・病理診断科
 (担当者)准教授 野島 聡 
 (連絡先)06-6879-3711
           
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
〒565-0871 大阪府吹田市山田丘2-2 
大阪大学 医学部附属病院・病理診断科
  (担当者)准教授 野島 聡 
  (連絡先)06-6879-3711

研究責任者: 
大阪大学 医学部附属病院・病理診断科 准教授 野島 聡

研究代表者:
大阪大学 医学部附属病院・病理診断科 准教授 野島 聡