DOEFF vol13
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        ・大阪大学医学部附属病院病院長 (兼務)・大阪大学大学院医学系研究科・大阪大学大学院医学系研究科・大阪大学大学院医学系研究科・米国マサチューセッツ総合病院・医学博士(大阪大学)・大阪大学医学部第一内科・関連病院勤務・大阪大学医学部卒業・大阪大学医学部附属病院研修医消化器内科学教授消化器内科学助教授分子制御治療学助教授消化器科研究員2022年4月から、阪大病院の病院長を務めています。全体を見渡す立場として、それぞれの診療科の優れた取り組みを共有するなど、改善の取り組みを進めたいです。診療科の中にいるとドクターばかり、病棟に行けば看護師さんばかりが目に入ないから自信をもって診られません」というスタンスは、患者さんの立場からすると、あまり好ましくはありません。全身を診ることが難しくなってきた理由はいくつか挙げられます。ひとつは、 各専門領域が近年に積み上げてきた知見は膨大で、とてもではないけれど一人が専門外まで高いレベルでカバーするのが難しくなっていること。そしてそこには、保険診療の制度も絡んできます。基本的な枠組みが疾患別になっているため、たとえば胃がんの患者さんに肺の検査をしようとしても保険は適用できません。増大する医療費を抑制するのは大切なことですが、一人の患者さんの全身に対して責任を負うのはなかなか難しい時代であり、複雑な気持ちです。19841985りますが、当然ながらここには薬剤師や臨床検査技師、事務担当の方もいます。さまざまな職種がいかに力を合わせていけるかが重要だと考えています。もともと阪大病院は、チームワークはとてもいいと感じていましたけどね。2025年には新しい統合診療棟がオープン予定。高度な治療をもっとたくさん行えるようになるはずです。来年の大阪万博のテーマは「いのち輝く未来社会のデザイン」。いのちが輝くようにするためには、疾病の克服が肝要であり、私たちのするべき仕事は山積しています。私が医学に携わるモチベーションは、そんな使命感から生まれているのです。1998200115Biography19881993200520112022DOEFF Vol. 13医学の発展にゴールはない。やるべきことは常にある。

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