DOEFF_vol1
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[Vol.01]17歳~28歳にかけて、大坂、江戸、長崎で「蘭学(オランダ語、ヨーロッパ医学・科学)」を学んだのち、1838年に医師として開業。同時に適塾を開く。適塾には蘭学を志す者が全国から集まり、洪庵は24年間で1000人以上を指導した。適塾は、緒方洪庵により、大坂の道修町に創設された私塾。大阪大学医学部の精神的源流である。蘭学塾としても、江戸時代の大坂町人町家としても、現存する唯一の史跡重要文化財。西洋医学を日本に広めるともに、福沢諭吉など明治の近代化の原動力となる人材を輩出した。適塾の精神である「科学的・合理的精神」「医のこころ」「適々のこころ(周りに影響されず、自分のすべきことをする)」は、現在の大阪大学医学部にも引き継がれている。長崎の出島でオランダ商館長をつとめたヘンドリック・ドゥーフにより編纂された蘭和辞書。 全58巻。西洋医学の精神を直接学ぼうと、塾生同士が互いに教え合いながらオランダ語の原書を読んでいた適塾にも、その写本が一揃い存在した。ドゥーフの置いてある部屋は「ドゥーフ部屋」(写真右上)と呼ばれ、塾生たちは争うようにこの部屋を訪れた。(現在、適塾にはドゥーフは現存しておらず、写真は塾生が筆写した写本)16 1810-1863年 近代医学の祖、緒方洪庵 1838年 適塾が開設 1833年 蘭和辞書「ドゥーフ」

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