DOEFF_vol2
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コレステロール受容体細胞内に取り込みゴルジ体この経路が明らかに核膜への組み込みホルモン合成脂肪滴の貯蔵細胞内コレステロールの輸送経路細胞内コレステロルの輸送経路DOEFF Vol. 0219動脈硬化や脂肪肝を、過去のものにKeyword n0.3コレステロール脂質の一種であるコレステロールは、細胞の膜を構成する成分のひとつです。細胞内に取り込まれたコレステロールは、細胞膜に組み込まれたり、ホルモンの原料となったり、脂肪滴になって細胞内に蓄えられたりします。このコレステロールの取り込みの異常が引き起こすのが、動脈硬化や脂肪肝などの疾患。原田彰宏教授(細胞生物学)らは、コレステロールが細胞に取り込まれた後に、どういった経路を通ってゴルジ体へ運ばれるのかを解明しました。これによってコレステロールの取り込み異常に関わる疾患のメカニズムが解明されることが期待されています。副作用内服薬塗り薬結節性硬化症による皮膚病ピンポイントで患部を治療新たな治療法従来のアプローチシロリムス(ラパマイシン)難病をピンポイントで押さえ込むKeyword n0.2大学発の治療薬脳、皮膚、心臓など、全身のさまざまな部位に腫瘍などを引き起こす難病「結節性硬化症」。特に顔などに腫瘍ができることが多く、日常生活にも大きな影響があることから、新たな治療法が求められてきました。そこで金田眞理講師(皮膚科学)らが開発したのが、同症の腫瘍を治療する新薬です。これは以前から腫瘍を抑えるために内服されていた免疫抑制剤「シロリムス(ラパマイシン)」を塗り薬にしたもの。内服薬にともなう副作用を抑え、ピンポイントで患部を治療できるほか、短期間でめざましい効果が上がることがわかっています。分子量の大きな有効成分を、効率よく皮膚から吸収できるアカデミア発の外用治療薬。世界に先駆けて承認された。

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