DOEFF_vol3
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W100mm x H80mm正常のリンパ球多発性骨髄腫CAR-T細胞インテグリンβ7(不活性)インテグリンβ7(活性)がん細胞のみをピンポイントで攻撃本庶佑氏のノーベル賞受賞でも話題になった がん免疫療法。がん細胞の免疫に対するブレーキを妨害することで免疫細胞の力を引き出す療法ですが、保仙直毅准教授(呼吸器・免疫内科学)が現在取り組んでいるアプローチはその反対。免疫細胞自体の力を強め、がん細胞への攻撃力を高める療法です。その鍵となるのは、多発性骨髄腫という血液がん細胞の表面にある、インテグリンβ7というタンパク質。がん細胞の表面で活性化するこのタンパク質を識別して攻撃する強力な免疫細胞(CAR-T細胞)を人工的に作り出すことで、がん細胞のみを処理する治療法が実現すると言われています。失明した患者さんの視力を取り戻す人工視覚は、電極を脳や網膜に直接埋め込む大掛かりなものが現在も主流。リスクが大きく、生活の自由にも制限が生まれかねない欠点があります。不二門尚教授(感覚機能形成学)が開発中の人工網膜は、電極が網膜に直接触れないため、こうしたデメリットを回避できます。現在開発中のデバイスは、眼鏡につけたCCDカメラで撮影した映像を電気信号に変換し、電極を通じて網膜に伝える仕組みです。このデバイスが実用化されれば、患者さんは失われた視力を補いながら、自立した生活を送ることができます。失われた視力を取り戻せる未来へ20W100mm x H80mm小型カメラ体外装置カメラの撮像49個のドットに変換された撮像49個の電極受信用コイル人工網膜Keywordn0.4Keywordn0.5小型カメラで撮影した映像を電気信号に変換し、体内に埋め込んだ受信用コイルを通じて眼球の電極へと伝達。49個のドットに変換された撮像が網膜上に再現される。人工免疫細胞(CAR-T細胞)は、がん細胞の表面でのみで活性化するタンパク質(インテグリンβ7)を識別し、がん細胞をピンポイントで攻撃する。がん免疫療法

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